最終面接がたわいもない雑談ばかりとなり、これってどう評価されるのか不安になることがあります。
自己紹介の後、趣味や特技、今夢中になっていることを中心に話し、ほとんど就活に関係ないことで終わるパターンです。
面接らしい面接ではないので、落ちるフラグなのか内定を前提としているのか、迷うところですよね。
私は大手企業の新卒採用に15年以上携わっている『はれきち』です。雑談形式の場合、何を見て評価しているのか採用する側の立場でアドバイスいたします。もちろん私の会社でも雑談中心の最終面接を行っています。
- 最終面接で雑談形式はよく使われる
- 落ちるフラグではないが、半数は落ちる
- 雑談でみられているポイント
- 雑談形式でやってはいけないこと
- 雑談力があると思わせるテクニック
この記事を読むと最終面接が雑談ばかりになることは決して落ちるフラグではないことがわかります。雑談中は素の自分がでやすく、役員にのせられてついネガティブな本音を口走ってしまいます。よって、好意的な言葉を選びながら進めていきましょう。
雑談力は相づちをうつだけで「コミュ力」を役員へアピールできる
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最終面接で雑談形式はよく使われる
通常の最終面接は社長(役員)、人事部長が同席で行い、志望動機の確認や入社意欲を試され、深掘りされた質問に答えるのが一般的です。やり方は二次面接の延長線上にあり、役員が出席するかしないかの違いになります。
一方、雑談形式はありふれた志望動機や入社意欲はあまり深掘りされません。趣味や最近の時事ネタ、ゼミ、サークル、アルバイトなど身近な話題が中心となります。よって、面接されているのではなく、役員を交えて世間話をしている感じになります。
私の会社の最終面接はこの雑談形式をよく使っています。雑談なので型にはまっておらず、どんな話題になるのか、あるいは盛り上がるのか、事前に全く読めません。
- 企業が雑談形式にするメリット
- ・事前準備できないため、素に近い状態が見える
・一次、二次面接とは違った評価ができる
・コミュニケーション能力がわかる
素に近い状態が見える
雑談形式にすると、暗記に頼れないため、素に近い自分をだすことになります。鎧を外された状態になるため、理解力、会話力、判断力、ユーモア、センスと普段何気なくつかっている語彙力やテンポがあらわになります。
そのため、ネットでよく見かけるありふれた質問や回答のやりとりはありません。当然、事前準備はありませんので、どういった話の流れになるか予測不可能なのです。機転や発想で人間力があらわになるのです。
一次、二次面接と異なった評価基準
一次、二次面接では見落としていた能力を発見できます。質問に対して答えるだけの面接ではユーモアや人を魅了する能力はひろえません。
一次面接では人事部の若手や各支店の課長クラスが面接官となる場合が多いです。二次、最終面接にしたがって、面接官メンバーも重役へ移行します。そのため面接官はベテランが多く、雑談力にも長けています。
例えば、一次、二次面接では非常に几帳面で慎重な性格と思われていたが、雑談を通じて、好きなことには大胆で積極性があることがわかったりします。雑談は人間性を深く知るのに有効な手段といえます。
雑談であなたの人間性を深堀りしたいのです
コミュニケーション能力がわかる
雑談形式の最大のメリットはコミュニケーション能力が高いのか、低いのかわかることです。暗記が使えないので、考える間、話すテンポ、質問の理解力、表現力と雑談にはコミュケーション能力をはかる要素がすべて詰まっています。
コミュ力の低い人は会話が続かず、キャッチボールも微妙にズレていきます。
例えば、ニュースの話になり「最近の窃盗団は怖いですよね、人がいるのを確認して侵入してくるんですから」と言われたとします。
そこで、『そうですね』だけで終わるのか、『そうですね。やはり彼らは入念に下調べをしているのですかね』では、会話の広がりが違います。
『はい』、『いいえ』だけで終わると一方的に面接官側だけが話している感じになり、雑談とはいえないですよね。
そのため、私は雑談力があると入社してすぐに順応できるタイプだと判断しています。
落ちるフラグではないが、半数は落ちる
最終面接が終始雑談だと、自分に脈がないと判断して、不安になりますよね。
でも安心してください。最終面接の形態を人によって雑談、通常の面接と使いわけることはありません。雑談形式であれば、すべて同じやり方で通します。
よって、雑談形式だったから落ちるブラフということはありません。逆で雑談形式=内定ともならないのです。
最終面接の合格率は40~60%
通常だろうが、雑談形式の面接だろうが、大手企業だと半数は落ちることは頭に入れておきましょう。なぜなら、最終面接の合格率は40~60%だからです。ちなみに私の会社の合格率は53%です。中小企業ではもっと合格率は高くなります。
>>【新卒】最終面接の合格率は53%ってホント?職種、勤務地でも大きく違う!
盛り上がっても落ちる場合がある
雑談形式の場合、思いのほか盛り上がる場合があります。盛り上がったから合格と喜ぶのは早いです。落とされることは十分にあるからです。逆にトークが途切れ途切れだったので不合格だとあきらめるのも違います。
評価の基準が会話の盛り上がり方だけだったら合格となりますが、そう単純ではありません。
話の要点を押さえられず、一方的に話しているだけだと落とされます。
要はコミュニケーション能力が高いと面接官から判断されれば、合格となるのです。
やはり盛り上がらないより、盛り上がった方が合格率は高くなります
雑談でチェックされるポイント
社長や役員、人事部長が雑談でみられているポイントはどこなのでしょうか?
通常の一次、二次面接と違い、難しい質問をされ、すばらしい回答を評価しているわけではありません。
もっとも雑談でみられているポイントは『コミュニケーション能力が高い人材なのかどうか』なのです。
勘違いしやすいポイント
コミュニケーション能力が高い人≠話が上手い人
コミュニケーション能力が高いってどんな人を想像しますか?
決して『話が上手い人』、『話がおもしろい人』が合格とはかぎりません。物静かで、話すのが不得意だからといって、コミュケーション能力が低いとはいえないのです。
要はポイント押さえておくとコミュニケーション能力が高いと面接官から判断されるのです。
次のポイントはしっかり押さえておきましょう。
- コミュニケーション能力の高い人とは
- ・質問の意図を把握できる(理解力)
・相手に自分の思いを伝えられる(伝達力)
・聞き上手(傾聴力)
質問の意図を把握できる
役員や面接官の意図をしっかり理解できれば、回答に迷うことはありません。早とちりせず、しっかり話を最後まで聞き、相手の意図を理解する必要があります。
例えば、趣味やサークル活動について、
「一番つらかった経験は何ですか?」と聞かれ、あなたの趣味やサークルに共感しているのではなく、つらい出来事は何なのか、またどのようにして対処したのかが知りたいのです。
質問の要点がわかればよいのです。
相手に自分の思いを伝えられる
自分の考えや思いを口にして、相手へ伝えるのは簡単にいきません。通常は自分の伝えたいことの半分ぐらいしか、理解してもらえません。
頭で考えたイメージを相手にストレートに伝えることができれば、間違いなく印象がよくなるでしょう。
面接官にしっかり伝えるには、口調の語尾を「ます」、「です」でいい切ると自信があるように聞こえます。
自信がないと語尾が「だと思います」、「と考えています」になりやすい
聞き上手
コミュニケーションは話すことだけだと思われますが、聞き方も能力の高さをアピールできます。
ことわざで『話し上手は聞き上手』とあるように聞き方はとても大事なポイントになります。
雑談では意外に聞く姿勢で差がでると私は感じています。
適度に相づちを打つ、あるいは大きくうなづいたり、微笑んだりすると理解力、傾聴力が高いと判断されます。
よって、私は『雑談力は聞く力にあり』と思っています。
コミュ力は話す力と勘違いしてはいけません。この聞く力はなかなかできる人が少ないのでぜひ覚えておきましょう。
コミュ力をもっと上げたいならこちらを参考に
雑談形式でやってはいけないこと
最初は緊張感がありますが、雑談になると次第にリラックスしていきます。面接官が言葉巧みに話しやすい環境を整えてくれます。
そこでやってはいけないことを教えます。雑談面接で落ちることになります。
- なれなれしい言葉遣いになる
- ネガティブなことを言ってしまう
- 間を嫌って、話しまくる
- 聞かれたことしか答えない
- 目を合わさず、下を見ながら話す
なれなれしい言葉遣い
面接官にのせられたり、話が盛り上がると友達感覚で話す人がいます。面接を受ける立場として、一線は絶対に越えないようにしなければなりません。
ため口まではいきませんが、ついつい出ちゃう『ですよね~』、『ですです』、『そうなんすよっ』は意識して使わないようにしましょう。
「マジで大変でした」のように普段使っている言葉は気持ちが乗ってくるとついでてしまいます。そのほか『超簡単です』、『超大変でした』のように超○○も使いやすいワードです。
ネガティブなこと
雑談中の話題は時事ネタ、趣味、特技、ゼミ、サークル、バイトなどどのパターンがくるかわかりません。暗い話、つらい話、苦労した話は言葉選びに気をつけた方がよいです。
やっていてつらかった、早く辞めたかった、面白くなかったなど否定的なコメントが多いと人間性がネガティブな人と判断されるからです。
どうしても言いたいなら、最初はやっていてつらかったけど、○○をしてから楽しくなったなど、ポジティブな内容で締めると好意的にとられます。
考え方が前向きになる言い方にしましょう。
話しまくる
一方的に話しまくるとキャッチボールできないと判断されます。話すのが50%、相手の話を聞くのが50%ととなるよう気遣いが必要です。
昔の私はよくやっていたのですが、友達としゃべるのに間は全く気になりませんが、面接官と会話の間があくとどうしても埋めたくなっていました。
面接官との『間』が何ともいえない空気感になるため、嫌だったのです。
やはり、当時は『話さなきゃいけない』という意識が強かったので、落ちついて聞く姿勢という発想がなかったです。
聞かれたことだけ答える
聞かれたことだけ答えるなら普通の面接と同様になります。しかし、ここではあくまでも雑談形式のため、自分から質問したり、投げかけたりしないと会話が成り立ちません。会話はキャッチボールですから、もらうだけじゃなく、相手に話しかけることが大事です。
特に聞かれたことに「はい」、「いいえ」で会話を止めると話の流れが悪くなります。そのあとに必ず考えや理由を述べるようにしてください。
下を見る
話すときの姿勢です。相手の目を見て、ハキハキと雑談すると印象がよくなります。最終面接は取締役の方が参加しているので、プレッシャーから、目を見ない人がいます。
下向きに話すと消極的、暗い印象を与えるので、姿勢よくのぞみましょう。
雑談面接でこれらのやってはいけないことをすると落ちる原因になるため注意してください。
雑談力があると思わせるテクニック
雑談力がある人と聞くと雑学の引き出しが多く、どの話でも対応できる人を思い浮かべませんか?
こと面接においては違うのです。
何せ、一度や二度しか会わない相手には理解されません。何度も話さないと雑学の多さに気づかないからです。
面接において、雑談力がある、なしの判断は「会話のキャッチボールがスムーズにできるか」だけなのです。
そこで3つの点に注意するだけで『雑談力がある』と役員に思われます。
- 雑談力があると思わせるテクニック
- ・話しやすい雰囲気を作る
・リアクションをやや大きくする
・質問は受けるだけでなく、逆にしてみる
この3つを実践するだけで、会話が弾み、面接官から”雑談力がある=コミュニケーション能力高い‘’と判断されるのです。
話しやすい雰囲気を作る
雑談する時、何か考え事や真剣な表情をしている人には話しにくいですよね。まして、暗い表情の人には声かけにくいです。
表情が穏やかでリラックスし、明るいと相手から声をかけられやすいのです。
私は面接官として、緊張して顔がこわばっていると、無表情に見え、声をかけづらいな思っています。気持ちが乗っていけないので、会話が単調になってしまうのです。
口角を上げて、姿勢をよくするだけで雰囲気が格段に上がります。
リアクションをやや大きくする
会話を弾ませるには気持ちが乗ってこないと盛り上がりませんよね。気持ちが乗ってくれば勝手に会話は弾んでいきます。
単調な受け答えだけでは決して弾みませんよね。
そこで、リアクションをやや大きく取れば、面接官は気持ちが乗ってくるので、会話にテンポが生まれます。
- リアクションの例
- ・相手の話を聞く時は相づちを必ず打つ
・笑顔で回答を心掛ける
・手振り身振りで説明する
・笑うところは笑う
・共感したときは大きくうなづく
いつもよりやや大きめのリアクションを取るだけで、会話は勝手に弾んでいきます。意識してやってみましょう。
これだけで、雑学がなくても雑談力が間違いなく上がります。
質問は受けるだけでなく、逆にしてみる
面接官から話題を振ったり、質問をしてきます。ただこのパターンだけだと会話の流れが一方向になります。
スムーズさをだすには質問をあたなからすると双方向性になり、会話が弾みます。何しろ面接官は語りたい人が多いですから(笑)
やり方としてはオウム返しのパターンがスムーズです。
例えば
★面接官
→「趣味で映画鑑賞とありましたが、最近観た映画は何ですか?」
●あなた
→○○です。□□がとても面白かったです。面接官の△△さんは最近映画を観に行くことはあるのですか?
と質問すれば会話はより一層はずむでしょう。
毎回質問で返す必要はありませんが、ひとつふたつ返せば印象がよくなります。勇気はいりますが、会話は双方向性が大事ですから。
一次面接が雑談面接だと脈少ない
私の会社だと最終面接だけが雑談形式になるのですが、一次面接で雑談形式となった場合は不合格の可能性が高いです。
<一次面接では確認すべきこと>
・業務内容の説明
・希望職種
・希望勤務地
・自己PR、志望動機、ガクチカ
・学生からの質問
一次面接ではひととおり聞かないといけません。つまり雑談形式を行うと確認すべき項目をまっとうできなくなるのです。
もう一方は見た瞬間に取る気がなく、あしらっているパターンです。このパターンだと不合格になるでしょう。
まとめ
最終面接で雑談形式になることはよくあります。雑談形式になったからといって、不合格フラグとはなりません。雑談形式や通常形式において、最終面接の合格率は大手企業だと40~60%が一般的です。
雑談形式ではフリートークなので事前準備や暗記が通用しません。自分の鎧を外した状態の面接となるため、企業が「コミュニケーション能力」をはかるのによく使われる手法です。
日常において、雑談力を鍛えるにはたくさんの人と話したり、雑学を身に着けることは大事です。しかし、面接においては少し異なります。
短時間で『会話のキャッチボールがスムーズにできるか』を判断されるからです。
話しやすい雰囲気を作る、リアクションをやや大きくする、質問をしてみる、この3つを実践するだけで、面接官から雑談力があると思われます。是非、実践してみてください。
<最終面接に関する記事>