【これで脱出!】就活が長期化する理由を採用担当者が本音で解説

なぜ、自分だけがこんなにしんどい思いをするのか？就活が長引く中、友人たちが次々と内定を得ていくと、もうやってられないですよね。

厳しい言い方をしますが、今あなたが感じている憂鬱状態は、就活を成功させない限り、解放されることはありません。

私自身、大手企業の採用活動に15年以上携わる現役面接官として、長期化している就活生を数多く見てきました。その要因を分析するといくつかの共通点があるのです。

この記事では、採用側の視点から、あなたの就活がなぜ長引いてしまっているのか、その主な原因を徹底的に分析し、具体的な対策を本音で答えます。

採用者視点で分析！就活が長期化する主な要因

ここでは細かいことをうだうだ言わず、面接をしていてほんとに多い要因に絞って述べていきます。

15年以上も面接官をしていると、「こんな考えだと就活長引くな～」、秋口の追加募集で「この時期でそんなことしてたら就職できないよっ」、と思うことは結構あります。その要因はまとめると5つに絞られるのです。

就活の軸が迷走している

就職活動を始めた当初は明確な目標や軸を持っていても、不合格が続くと幅広いジャンルの企業に手を伸ばすして、ストライクゾーンを広げてませんか？

就活を続けていくうちに、方向転換をするのは悪いことではありません。その際、こだわりや軸がブレブレになると、面接官から「弊社でなくてもいいよね？」と判断されます。

面接官が必ずする質問のひとつに、「弊社以外にどのような業界を受けていますか？差し支えなければ会社名も教えてください」があります。もし業界がバラバラだと、何やりたいのか、どんなことに興味をもっているのか、わかりません。

例え業界はバラバラでも、『環境問題に対して積極的に取り組んでいる会社が軸です』と答えれば、明確なこだわりや軸となります。

こだわりや軸があやふやな人は、業務内容を事前に詳しく調べずにエントリーしていることが多いように感じます。安易に企業選択をしているので、深堀して調べていません。よって、すぐ面接官に見抜かれて不合格となるのです。

あと、これもあります。

迷走ではありませんが、就活の軸が抽象すぎるパターンです。このパターン陥ると動機付けが難しくなります。

例えば、『安定している会社』を軸にすると、なぜその会社でなければならないのか、具体的な動機を説明しにくいでしょう。それは何を基準にして安定とするかによって、的が広くなるからです。

これらもよく軸として使われますが、突っ込まれるとタジタジになる人が多いです。よって、的が広くなるのでダメです。どんな会社にも当てはまるので差別化できません。

採用担当者は、表面的な情報だけでなく、学生自身の根底にある価値観や人間性を見極め、軸やこだわりの本質を探っているのです。

明確な軸がないまま就活を続けると、結局は企業選びの基準が曖昧となるため、面接官の印象が悪くなります。これを繰り返すことで就活が長期化するのです。

大手企業や実家から通える範囲にこだわりすぎている

先ほどは軸が抽象的なると的が広くなってダメと言いましたが、大手企業へのこだわりが強すぎて的が小さくなってダメという話です。その中で大手企業縛りと実家から通う縛りにこだわるとヤバいことになります。

大手企業にこだわる場合

大手企業への就職は、安定や高収入といった魅力がある一方で、非常に高い競争率を伴います。ネームバリューや福利厚生の充実から、一度は誰もが大手企業を目指すのではないでしょうか。人気が高い分、書類選考を通過できるのはほんの一握りです。

特にTVコマーシャルやネット広告、雑誌で目にするようなBtoC企業をエントリーで固めがちです。

そのため、大手企業に絞って就活すると内定が取れず就活が長期化します。

一方、一見名前が知られていなくても、その業界では有名なBtoB企業は数多くあります。中小企業でも専門スキルがあれば大手企業の請負をして、安定的に利益を出しています。そんな優良な中小企業を探さなければなりません。

よって、採用担当者は、大手企業ばかりに固執し就活生を見ると、視野が狭い、企業分析が不足していると判断するでしょう。

実家から通える範囲にこだわる場合

実家から通える範囲という条件にこだわりすぎると、これもまた長期化を招きます。

特に、希望する職種や業界が実家から通える範囲に企業が少ない場合は、選択肢を大きく狭めてしまいます。

要はこの時期に優先順位の一番を実家から通える範囲に絞ってはダメ。

＜長期化する考え＞
優先度：やりたい業務内容＜＜＜実家から通える範囲にこだわる

採用側は、あなたの個人的な事情には理解を示しつつも、企業が求める人材要件や勤務地への適応性も評価しています。地元志向が強すぎると、企業側の選択肢も狭まり、結果として内定を得る機会を逃してしまうでしょう。

このように採用担当者は、変化を恐れず、積極的に新しい経験を積んで成長しようとする意欲のある学生の方を高く評価します。

 

エントリー数が全然少ない

内定を得るためには、ある程度の数の企業にエントリーすることが不可欠です 。エントリー数が少ないと、それだけ選考に進む機会が減り、結果として就職活動が長期化してしまいます。

特に、数社の志望企業だけに絞って応募している場合、もしその企業から内定を得られなかった場合、その後の計画が大きく狂ってしまいます。

私はエントリー数が片手程度と少ない就活生を見ると、この会社落ちたらどうするの？と心配になります。  

就活は、企業と学生の相互理解の場でもあります。多くの企業にエントリーし、選考を受ける中で、様々な企業文化や働き方を知り、本当に自分に合った企業を見つけることができるはずです。

エントリー数が少ないと、そのような機会を自ら減らすことになりかねません。

また、不採用が続くと自信を失いますが、それは決してあなたの能力が低いということではありません。ただ単に、エントリー数が少なく、その企業との相性が合わなかっただけかもしれません。

より多くの企業にエントリーすることで、自分に合った企業と出会えるチャンスを高めることが重要です。  

エントリー数の少なさは、消極な姿勢と捉えられ、行動力の低さや危機感が薄いと評価されるでしょう。結果として内定獲得の機会を逸してしまうことに繋がります。

 

入社意欲や自分の売り込みが圧倒的に足りていない

私の会社では夏場以降に新卒の追加募集をしております。長期化している人を見るとやっぱり入社意欲と自分へ売り込みが圧倒的に感じられないの一言です。

まだ4～5月の時はモチベーションが高い人が多く、入社意欲が十分伝わってきます。しかし、月日が経つにつれ徐々に低下していきます。「この会社に是非入社したい」、「私が入社するとこんなメリットがある」と強くアピールする人は少なくなります。

よって、面接やエントリーシートを通して、なぜその企業で働きたいのか、どのような仕事に興味があるのか、そして入社後にどのように貢献したいのかを具体的に伝えることが重要です。

入社意欲や熱意が低いと業務内容に関心がないと受け取られてしまいます。また、自分への売り込みと自己PRが弱いと、入社してもらってもメリットを感じないし、どうせ気に食わないとすぐ辞めるでしょ、と面接官は判断します。少なくても私はそう思っています…。

就活生のアピール仕方	面接官の受け取り方	面接官の判断材料
入社意欲や熱意が低い	業務内容への関心がない	業務内容の理解度、志望動機の明確さ、逆質問が的を得ているか
自分への売り込みが弱い	入社させるメリットを感じない	企業ニーズと自分の強みを結びつける、将来ビジョンの描き方

面接では就活が長期化すると自分に自信がなくなるので、回答時の声が小さくなります。なおかつ目線も合わないため暗い印象を与えてしまいます。

これだけは言いたい、面接に覇気がない人多すぎ！！

ここまで来たら能力をアピールするより、愛想でいきましょう。やはり明るく、積極的に前向きな発言をしている人に入社してもらいたいです。

本当にやりたいことが定まっていない

最初から本当に何がしたいのか、どのような仕事に就きたいのか強い意志を持たず、なんとなく就活を始めると長期化します。適当に志望動機をとりつくろい、入社意欲もそこそこアピールしなければなりません。

これはすぐ面接官に見破られてしまいます。

自分のスキルや興味関心と全く異なる職種に応募するため、選考を通過するのも大変になります。採用担当者は、当然適性や能力が、募集している職務内容と合致しているかを慎重に判断していますから。

このパターン陥っているなら、急がば回れを実践しなければなりません。あきらめなければ、必ず就職できるので、安心してください。まずは足場を固めていきましょう。

面接官が不合格にするポイント

長期化している就活生に対して、私は鬼ではないので合格のハードルは少し低くしております。採用側も早く採用到達人員を満たして、採用活動を止めたいからです。

残念ながら、ほとんどの方が下記のNGポイントで不合格となっています。

つまり、この逆をやると受かると言うことです。

面接の回答に一貫性がない

面接での発言に矛盾があると、面接官は「この人は本当に自社で働きたいのか？」「軸が定まっていないのでは？」と不安を感じます。
例えば、ある企業では「技術職を志望」と言い、別の企業では「営業職に興味がある」と話すなど、企業ごとに方向性が変わると信用を失いやすくなります。

採用者は、一貫性のある明確なコミュニケーション能力を重視しています。一貫性のない回答は、自身の経験の動機に対する信ぴょう性が欠けていると判断します。つまり信用できないということです。

自信を持って回答していない

面接官は、合否の評価項目として、就活生の「入社意欲」や「会社へマッチング」を最重要視しています。
自信がない態度や曖昧な回答は、「この人は自社に向いていない」と判断されます。

例えば、「御社で活躍できると思いま…、たぶん」や、「自分の強み…ええと…」など、はっきりしない受け答えをすると、説得力が欠けてしまいます。

面接が緊張する場であることは十分理解していますが、それでも自己PRをしっかりできる学生を評価したいです。

回答するときは『おどおどせず、はっきり伝える』、『目線をしっかり合わせる』ことが大事です。

業務内容の理解度が低い

企業研究を怠ると、採用者は「この人は本当にうちに興味があるのか？」と疑問を持ちます。
事業内容を把握していないと、面接で的外れな回答をしてしまい、「この会社で何をしたいのか」が伝わりません。

例えば、「事業内容は大きく3つに分かれていますが、どの分野に興味を持ちましたか？」と聞かれ、的外れな回答して、ホームページをしっかり見ていないことがバレるのです。

大概のことはホームページに書いてあります。企業理念、創業者精神、事業内容、会社の強み、社会貢献活動、トピックス、IR情報などありとあらゆるものが記載されています。

ホームページをじっくり見たのか、同業他社との違いを分かっているのか、といつも突っ込みたくなります。

 就活の長期化を打破する具体的な対策

では、長期化に歯止めをかけるため、具体的なアクションプランを考えていこう。行動しないことには前へ進めませんからね。

どんな業界、どのような環境下で働きたいか軸を決める

就活が長期化する大きな要因のひとつが、「自分が本当に何をしたいのか分からないまま活動を続けている」ことです。業界や職種の軸が定まらないと、面接で話す志望動機がブレ、採用者に不信感を持たれます。

優良な中小企業も含め検討する

「大手企業でなければならない」、「実家から通える範囲で働きたい」といった制約を設けると、選択肢が狭まり、なかなか決まらない原因になります。企業規模だけにこだわるのではなく、「やりたい業務内容に的を絞る」ことを重視し、中小企業も視野に入れるとよいです。

エントリー数を増やし、同時並行で進める

就活が長期化してしまう理由のひとつが、「応募数が少なすぎる」ことです。2,3社だけに絞って応募すると、選考や面接で落ちた場合、またゼロからやり直しになります。

• 同時並行で複数社の選考を進める（最低でも5～10社程度を目安に）
  
• 後半になればなるほど、募集企業は少なくなるため、早めに動く。
  
  実は「もう少しエントリー数を増やすだけで結果が変わる」ケースは多いため、積極的に選考を進めていくことが重要です。
  文系だともう少しエントリー数を増やす必要があります。

面接では見た目の印象をよくし、ポジティブな回答を心がける

面接では「話の内容」だけでなく、「第一印象」も採用を左右する重要な要素です。長期化している就活生は、選考に落ち続けたことで自信を失い、面接時の表情や態度が暗くなりがちです。

秋口の追加募集時はほんと暗い人が多いです。なので、明るい表情でハキハキ答えてくれるだけで、いいね！となります。

 どうしても就活の意欲がわかなければ、一旦離れてみる

就活が長期化すると、精神的に疲れ切ってしまい、「もうやる気が出ない」「自信がない」と感じることもあります。そんなときは、一度距離を置くことも選択肢として考えてみても良いでしょう。

• 無理に応募を続けるのではなく、一度リフレッシュする（旅行・趣味など）
  
• 一旦しがらみから離れ、「なぜ就活をするのか？」を改めて考え直し、就活の軸を整理する
  
• ボランティア活動を経験し、自分の強みを再確認する
  
  一度就活から離れることで、気持ちをリセットし、新たな視点で活動を再開できることがあります。憂鬱状態が続いているなら、数週間リフレッシュすると頭の中がクリアになります。
  

専門の就活サイトを有効活用する

就活をひとりで進めるのも良いですが、専門のエージェントや就活サイトを活用すると、効率よく企業とマッチングできるでしょう。

自力で就活を進めるのは、地図を持たずに知らない街を歩くようなんです。

時間をかけ、試行錯誤して進むことは可能ですが、すでに就活が長引いているのでそんな余裕はありません。

おすすめの就活サイトを活用すれば、効率的に企業情報を集め、あなたと相性の良い最適な会社を見つけることができます。すでに就活サイトへ登録しているにもかかわらず、長期化しているなら相性がよくないのかもしれません。

★自力の就活もよいが、就活サイトでアシストしてもらった方が早く決まる

・専門の就活サイトやエージェントを活用し、企業との接点を増やすことが大事

これらすべて無料のため登録して、長期化に終止符を打ちましょう。

まとめ：就活の長期化を脱出している人の特徴

これまでの総括してまとめると、就活の長期化を脱出している人は次のような特徴があります。

明確な軸を持っている

就活が長引く人の多くは「とりあえず応募してみる」状態になりがちです。しかし、内定を獲得する人は「この業界・職種で働きたい」という強い意志を持っています。軸がブレることなく一貫性のある志望動機を伝えることで、企業に信頼されます。

自己分析を徹底し、「自分が何をしたいか」を明確にしよう

選択肢を広げ、柔軟に対応できる

「大手企業だけ」「実家から通える範囲」といった厳しい制約を設けてしまうと、選択肢が狭まり、結果的に就活が難航します。一方で、内定を得る人は「中小企業でも面白そうなところがあるかも」「勤務地は後から考えよう」と視野を広げています。

企業規模や勤務地より、業務内容を重視し、選択肢を広げよう

積極的にエントリーし、数をこなしている

業務内容に関心を持てば「数打てば当たる」という精神で、複数の企業に同時並行でエントリーしています。選考が進むごとに面接慣れし、回答の質も向上していきます。面接は量より質ではなく、量が質を向上させていくのです。

5～10社以上の選考を並行して進めることで、機会を増やしましょう

面接での印象を意識している

長期化している人は、面接で消極的な態度や曖昧な回答をしてしまいがちです。内定を得る人は「笑顔で堂々と話す」「目線をしっかり合わせる」など、企業に好印象を与えることを意識しています。

第一印象を改善し、明るい雰囲気で面接に臨みましょう

就活サイトやエージェントを活用している

成功している人は「ひとりで就活を進めない」のが特徴です。専門のエージェントを利用することで、企業とのマッチングを効率化し、自己分析や面接対策のサポートを受けています。

無料の就活サイトを活用し、プロのアドバイスを受けましょう！

就活の長期化を脱出したいなら、まずは動くことが大切です。

「とりあえずやってみる」の精神で、まずは就活サイトに登録し、企業との接点を増やしましょう。悩む時間を減らし、前向きに一歩を踏み出せば、新たなチャンスが開けてきます。

すでにこの記事を読んでいるあなたは半分脱出したも同然です。あともう少しです。頑張ってください！