今でこそ過去の話になっていますが、コロナが直撃したときはどの会社も少なからず影響を受けました。特に観光業や飲食業、ホテル業はかなり深刻で倒産が相次ぎました。最近はインバウンドで回復傾向ですが、まだ完全に戻っていない企業も多いです。
自分の志望する企業がどの程度影響を受けたか気になりますよね。
そこで面接官から『最後に何か質問ありますか?』と聞かれたら、コロナの影響やその当時ことについて、質問して大丈夫なのでしょうか?
やはりデリケートな問題のため、タブーなのでしょうか?
私は大手企業の新卒・中途採用活動を15年以上している現役面接官の「はれきち」です。採用側の立場でズバリ答えることができます。
- コロナ当時の質問をしても全く問題ない
- 入社するか判断材料になる
- 影響を強く受けてれば募集しない
- 実は聞かないとわからないことが多い
- 影響を受けても立ち直りが早い企業は強い
この記事を読めば、コロナ当時の影響に関して質問しても大丈夫なことがわかります。質問をすれば、当時の苦労話を聞くことができ、どのような策を講じたのか知ることができます。結果、変化に強い会社なのか見極めることができるでしょう。
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コロナに関する質問をして大丈夫な理由


コロナに関する質問はタブーですか?
コロナの影響について質問したら、面接官が嫌な顔をする、あるいはマイナス評価になると思ってませんか?
その答えは…
質問して大丈夫です!
当時真っ只中の時に、コロナの影響に関する質問はありました。でも、思ったより質問は少なかったです。やはり、踏み込んだらマズイと思っているのでしょうか…。
もう一度言います、コロナに関する質問をしても全く問題ありません。このご時世、企業に対してネガティブのことを聞いて怒るのは大人げないと思います。
質問をして大丈夫な理由が大きくわけて3つあります。
<聞いても大丈夫な理由>
①社会全体の関心が高いテーマである
②就職を決める判断材料になる
③企業の価値観を知る手掛かりに
①社会全体の関心が高いテーマ
ひとつ目はあなただけでなく社会全体が高い関心を持っていたことです。
例えば、コロナの影響により
・売上は元の状態へ戻ったのか
・仕事の業態に変更はあったか
・働き方に変化があったのか
あなたは就職したい企業がどの程度影響を受けて、どのくらいのスピードで復調しているのか、気になりませんか?そう言われると気になりますよね。
売上は以前の状態に戻ったのか
コロナ禍のときは売上が2~3割減った、あるいは半減したのか、そこから現在は元に戻ったのか気になりますよね。
完全復調あるいはコロナ前より売上を伸ばしているなら、安心して入社ができますよね。社会が落ち着けば、サービスや商品を昔のように買ってもらえるということですから。つまり製品やサービスの価値が高い裏返しといえます。
逆にコロナ禍を得て、儲かった企業があります。それはITや情報処理です。私は業務形態が急激にアナログからデジタルへ変わっていくのを痛感しました。Zoomでの打ち合わせは当たり前のように使っていますからね。
<例>
・リモート会議
・web面接
・在宅勤務
仕事の業態に変更があったか
コロナの影響により事業の業態変化があったかもしれません。
・対面販売からネット販売中心に
・接客業務からデリバリー強化へ
・業務自体の廃止
例えば、以前は対面販売を行っていたが、コロナ禍中にネット販売に切り替え、業務形態がまったく変わってしまった。
もしあなたが対面販売をイメージしていたなら、営業スキルより、ITスキルやマーケティングスキルの方が必要だと感じるでしょう。
大幅に業態を変更していれば、志望企業の見直しが必要になるのです。
働き方に変化があったのか
働き方が時差出勤やテレワークを推進するようになっていれば、事前に把握しておきたいですよね。
逆に何も取り入れてない企業は保守的だというサインかもしれません。
コロナ禍を機にリモートワークに舵を切り、オフィスを半分返したり、本社を地方に移動した企業があるぐらいですから。
パソナは思い切って、本社を東京から兵庫県の淡路島へ移管しました。コロナの前と後では働き方が大きく変わっているかもしれません。
②就職を決める判断材料になる


コロナの質問をしても大丈夫な理由の二つ目は、就職を決める判断材料になるからです。
売上が半減したり、長期的な影響がでてるなら、しばらく賞与など期待できません。残業もほとんどないため、給与も抑えられます。
しかし、早期に売り上げを回復させ、過去最高の売上や利益を上げていたならどうでしょうか?
この会社はどんな困難にも対処できると判断できます。ダーウィンの進化論に『強いものが生き残るのではなく、変化に対応するものが生き残る』、まさにこのことですよね。
だから、面接でコロナの影響について質問すれば、より詳細な情報を得ることができます。
質問した結果によっては、就職先を変えたり、志望順位が上がったりと影響がでるでしょう。
③企業の価値観を知る手掛かりに
企業が社員に行ったサポートなどにより、何を大事にしているのかわかります。
例えば、働き方を素早くリモートワークや時差出勤を認めたなら、社員のことを優先する企業風土と言えるでしょう。このころに在宅手当や出社手当をもうけた会社もありました。
ちなみに私の会社ではマスクやアルコールを支給して、対処していました。
やはり社員あっての会社ですからね。
どのようにして乗り切ったか質問してもよいでしょう。



どの企業も工夫して乗り切っていますからね
質問してわかること


コロナの影響について質問すると何がわかるのでしょうか?
企業戦略を垣間見ることができます。
ほとんどの会社ではコロナ前と後では戦略を必ず変更しています。しかもホームページや企業説明会にはない情報が聞けます。
<質問してわかること>
・売上の変化
・業態変更による新規事業
・働き方の変化
売上の変化
売上の減少額は教えてもらえないかもしれませんが、増えたのか、横ばいなのか、減ったのかは教えてくれるはずです。
どのくらいかは面接官の表情で判断してみてください。上場していれば会社四季報やホームページのIRで確認できます。
もし回復していない場合は、社会の価値観が変化した影響を受けていると捉えられます。逆にのびているなら、その変化をうまくキャッチできています。
業態変更による新規事業
コロナの影響をもろに受けている会社は業態変更し、新規事業に取り組んでいるかもしれません。影響を受けていなくても需要の変化を捉え、新たに参入する事業があるのです。
新規事業ために新卒募集していることはよくあります。
それだけコロナの影響で生活スタイルが一新しましたらね。ただ、新規事業に魅力を感じる場合もありますし、その逆もしかりです。
働き方の変化
働き方に変化が生じていることがわかります。
私の会社ではコロナが終息しても、間接部門の一部はリモートワークを継続することを決めました。都市部であれば、満員電車を回避できるのでありがたいです。
会社によって時差出勤、フレックス制の推進状況がわかります。働き方改革がコロナの影響により加速した感じですね。
働き方が一度も変わっていない会社は保守的な会社と判断できます。
もちろん全員出社からリモートワーク➡一部リモートワーク➡全員出社と変化した企業も増えています。



コロナに関する質問は意外と奥が深いのですね



影響によって、よかった点を聞くのもありだね
コロナの影響に関する質問例


ではコロナの影響に関する質問はどのように伝えればいいのでしょうか?
言い方がきついと上から目線になるから気をつけないといけません。ここでは3つ例を出しますので参考にしてください。
売上の増減を確認したい場合
ポイントは売上の戻りが早いのか、遅いのかで変化に対処するスピードがわかります。回答が早く回復したならGoodですが、まだ回復していないなら検討が必要です。
業態に変更が生じているか確認したい場合
ポイントは業態変更があるのか、あるいは新規事業を計画しているかです。
回答によって、変更がないのであれば安心ですが、業態変更や新規事業を計画していれば内容の確認が必要です。
働き方の変化を確認したい場合
ポイントはコロナ禍後において柔軟な働き方ができているかです。
回答が柔軟に対応していれば働きやすい環境と言えるのでGoodですが、変化が全くなければ、かなり保守的な会社と言えます。
質問する時の注意点


コロナに関する質問をする際に注意すべきことがあります。
次の2点についてです。
・明らかに影響が出ていることがわかっている
・コロナの質問をしつこく続ける
例えば、あらかじめ四季報やIRで売上が大きく下がっていることがわかっている場合、新規事業に取り組んでいることがわかっているなら質問は控えましょう。
ホームページのIR情報で売上の影響をプレスリリースしていれば、読んでいないことがわかってしまいます。
すでに発表されているのに聞くと面接官は不信感を抱きますから。また、コロナの影響に関して2つ、3つと質問を重ねることは控えましょう。
しつこい印象を与えてしまいます。
対策としてコロナの影響に関する質問は会社説明会、一次面接、二次面接のどこかかで1つすれば問題ありません。
変化に対応できた企業は強い


誤解しないでほしいのは「コロナの影響をもろに受けた企業は就活を控えた方がよい」といっているのではありません。
最も影響を受けたひとつに飲食業界があります。緊急事態宣言を受けて、どの企業も売上は一時的に大きくへこみました。しかし、いち早くテイクアウト、デリバリーに力を入れた飲食店は立ち直りが早かったのです。
私は危機的な状況下において、トップの決断、スピード感、先見性を見出せる企業は全くコロナの影響を受けていない企業より強いと思っています。
コロナの影響を全く受けていない企業は今後、極端な円安、円高、不景気、災害、地震、海外紛争、法律の改正などの困難に立ち向かえるかは疑問ですから。
ダーウィン進化論ではありませんが、大企業で儲かっている企業が生き残れるのではなく、変化にいち早く対応できる企業が生き残れると言えます。
飲食、ホテル、百貨店、観光、アパレル、航空、旅行業界と大きく影響を受けましたが、いち早く立ち直る企業は今後どんな荒波が来ても跳ね返す力があるでしょう。
就活は、コロナの影響を受けない企業を探すより、影響を一時的に受けたが立ち直りが早い会社を探すのもひとつ手といえます。
コロナに関する質問をすれば、そのヒントが聞けるかもしれませんね。
まとめ
コロナの影響に関して逆質問しても大丈夫です。質問の仕方を間違わなければ全く問題ありません。
私は面接官ですが、逆の立場なら必ず確認します。どの企業も良くも悪くも影響を受けていたので、どのように対処したのか興味あります。
面接に関して、あなたは採用担当者の評価によって合否を判断されると思っていませんか?
それは半分正解で、半分違います。
面接はあなたがこの会社に入りたいかをあなた自身が診断する場でもあるからです。
コロナの影響により倒産する会社も多数ありました。その逆で儲かる業態に変化した会社も多数ありました。
その見極めをするため、コロナの影響に関する質問は最適といえるでしょう。
影響を一時的に受けてたとしてもいち早くリカバリーできた企業は変化に強いです。影響を全く受けていないより、しっかりリカバリーできた企業の方が強い企業といえるでしょう。