【質問多数】入社までにやるべきことはありますか?【採用者回答】

最終面接や内定後に「入社までにやっておいた方がよいことはありますか?」という質問はほんとによくされます。10人いたら3人以上は必ず聞いてくるザ・定番中の質問です。
あまりにも多い質問なので採用側の立場で回答しておいきます。
私は大手企業の新卒採用に15年以上たずさわっている「はれきち」です。採用側の立場で、何をやっておくとよいのかアドバイスいたします。
- 入社までにやっておくべきことは特にない
- あまりよい質問ではない
- 本当にやるべきことは何か
この記事を読むと入社までにやるべきことは特にないことがわかります。しかし、就職先が決まった後、大学生活で残された時間は大変貴重です。人生を振り返るとここまで時間を自由に使えるタイミングはありません。よって、今にしかできない時間の使い方をしましょう。
指示待ちの意味にとられるので、この手の質問はしない方がよい
入社までにやるべきことは特にない
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面接時の質問で「入社までにやっておいた方がよいことはありますか?」とよく聞かれます。
採用側として私は『特にありません』といつも回答しています。
こんな回答を聞くと、「いやいや、そんなことはないでしょ?」となりますよね。
少しでも早く社員の一員として、役立ちたい気持ちから質問しているのにそりゃないだろうとツッコミがきそうですが…。
理由としてはいくつかあります。
- 新入社員教育で十分叩き込まれる
- 入社前の勉強はあまり役立たない
- 入社後の勉強や経験で差がつく
新入社員教育で十分叩き込まれる
入社すると必ず新入社員教育を受けます。数日~数ヶ月に及ぶ研修制度があります。
社会人に必要マナーから業務のいろはまで、様々な訓練を受けます。1日中が研修となり、施設に缶詰となります。私の会社では1週間ほど、会社全体の業務や仕事をする上で必要な知識を叩き込まれます。
新入社員教育が終わると、今度は部署に配属されて、また上司から指導を受けるのです。いわゆるOJT(On the Job Training)といわれる実践に近いトレーニングです。半年から1年以上に及ぶトレーニングもあります。
つまり早く一人前になるための訓練をするのです。
このように入社してから十分トレーニングを積むので、入社前にこれといって、やることがほとんどないのです。
入社前の勉強は役に立たない
早く仕事になれるため入社前に勉強するのは実は効率が悪いです。目的が定まらず、浅く広くなるためです。おまけにモチベーションを高く保つのは困難です。
一番勘違いしやすいのが、大学時代に研究した経験が活かせると思い込んでいることです。私も昔、志望動機で「研究経験を活かせる御社に入社したい」と言っていたものです。今から考えると恥ずかしい限りです。
当然入社してから、全く役に立ちませんでした。というかゼロからの知識の方が邪魔しなくてよいと感じたぐらいです。

ほんと学生時代の研究経験は役に立たないことがほとんどです
入社後の勉強や経験で差がつく
何か勉強や資格を取りたいなら、入社後にした方が身につきます。理由は簡単で仕事をするイメージが鮮明になるからだ。
そのため資格を取るにしてもやる気がぜんぜん違う。入社前だとどんな業務に役立つのかイメーしにくいですから。
入社前の勉強で同期と差が付くことはないが、入社後の勉強や実戦経験で大きく差が付くことになります。同期で差がつくのは習得した知識をすぐ実行に移せるかにかかっているのです。
これらの点を踏まえて、「入社前にやっておくことは特にない」と私は言いたい。
あまりよい質問ではない

早く仕事に慣れたいことをアピールしているつもりだろうが、「入社前にやっておいた方がよいことは何ですか?」はあまりよい質問ではありません。
言われたことをやる姿勢は受け身と取られ、この質問から積極性は感じられません。
逆に、「入社までに○○の勉強をしておきたいのですが、実務に役立ちますか?」という質問なら積極性を感じます。
残念ながらこういった質問はほとんど受けたことがありません。
よって、この定番の質問は積極的な質問をしているつもりだけど、受け身の部分が強い質問となっています。さらに毎回、何度も同じ質問を受けるので、面接官としては少々うんざりしています。

目新しさがないので違う質問にしましょう
本当にやるべきことは何か

入社までに勉強や資格を取らなくてよいなら、何もしなくてよいのでしょうか?
いえいえ、そんなことはありません。私の回答は「学生時代にしかできないことをやるべき」なのです。
定番の質問されたら、『特にありません』必ず答え、次に
➡「しっかり遊んでください」と答えています。
これには理由があるのです。
こんなに時間あるときは人生で3度しかありません。
- 人生で時間に余裕ができる時
- ・大学生時代の休み期間
・会社を辞めた時
・定年退職後
大学時代の休みは長い。この時間は社会人になって、なんて貴重だったんだと気づくのです。
社会人になると仕事を辞めた時、もしくは定年退職後にしか、たっぷり時間が取れないと気づくのです。
社会人で結婚していると、子供に金がかかるため自分の独断でお金や時間は自由に使えません。
よって、この大学生時代の時間は自分の意志で何とでもなるのです。特に就職先が決まれば、無双状態になるでしょう。
例えば、
- 友達と遊びまくる
- アルバイトで稼ぐ
- 卒論に全力を注ぐ
- ゲーム三昧
- ネットフリックスで映画三昧
- 読書
- マンガを読破
- 趣味に没頭
何をするかは自由です。でも社会人になってできることじゃなく、今しかできない体験をしてもらいたいです。
大学時代にしかできない体験
今、このタイミングでやることに意味があります。一番時間をムダに過ごせる時ですから。私は昔この時期、アルバイト三昧に明け暮れていたことを後悔しています。
例えば、海外旅行が好きなので、借金をしてでも二度と行けないようなアフリカやヨーロッパ、南米にす行けばよかったと今でも思っています。
世界を旅することで、異文化、世界遺産にふれ、自分の世界観を広げることができたからです。一生の財産になりますからね。
社会人になれば、お金は何とかなりますが、時間の制約は何ともなりません。
もちろん、日本で行ってみたい場所でもよいでしょう。沖縄の島々、最北端の宗谷岬、しまなみ海道、伊勢神宮など見ごたえがある所はたくさんあります。美味しい食べ物、見たことない景観、歴史にふれる体験は感覚を呼び覚ましてくれます。
社会貢献
社会貢献を体感すると人生観が広がります。ボランティア活動に参加すると今までとは違うコミュニティを築くことができます。
ただ単純に清掃活動をやるのではなく、子供の貧困や教育格差に挑戦する活動に参加したり、小笠原諸島へ子供の引率スタッフとして参加するボランティアがあるのです。
いずれも短期間の活動だけで参加できるのです。
ここでは労働=対価(お金)じゃない考えを知ると価値観はきっと変わるでしょう。

きっと今にしかできないことです
そうはいっても勉強がしたい
貴重な時間だからしっかり遊んでよいのですが、まじめに勉強したい人もいるでしょう。
または旅行や社会貢献をしても時間がまだあるなら、何を勉強すればよいのでしょうか?
やはり資格がよいでしょう。
入社し必ず業務で使う資格なら、勉強しても損はしません。パソコンスキルの習得や社会人マナーなどはやっておくと役に立つでしょう。
>>【採用者が教える】入社までにやっておきたいスキルアップ【資格10選】
まとめ
最終面接や内定後に「入社する前にやっておいた方がよいことはありますか?」という問いに、採用担当者は必ず『特にありません』と答えるでしょう。
理由は新入社員研修やOJTが充実しているので、事前に勉強する必要はありません。やはり二度と訪れない貴重な時間なので、海外旅行や国内旅行にいったり、ボランティア活動を通じて自分を磨くのがよいです。
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