面接で給与や賞与のことを聞くのはタブーなのでしょうか?
お金にかかわることは気になりますが、どのように聞いたらよいか迷いますよね。実は、質問のタイミングや聞き方によって、不快感なく教えてもらえることができます。
私は大手企業の新卒採用に15年以上たずさわっている現役面接官の「はれきち」です。給与や賞与について、質問されるとどう思っているか、採用側の立場でお答えします。
- 面接で年収や給与面の聞くのはあり
- 新卒採用と中途採用で採用者の受け取り方が違う
- 面接官が好意的に受け取るお金の質問とは
- 入社前に聞くべき質問3選(お金編)
- 面接官が嫌がるお金の質問とは
この記事を読むと面接でお金にまつわる質問をしてよいことがわかります。ただし、質問のタイミングや内容に気をつけないと採用担当者は不快感を持つことになるでしょう。
給与や賞与などのお金に関する質問は二次、最終面接で聞きましょう
~文系就活生が登録すべきおすすめ就活サイト3選~
・文系比率8割以上で特に女性登録者が多い
・紹介案件は3,4件のみで不要なメールがこない
・Googleの口コミが4.7の高評価
・就活に出遅れたと思ってるなら必須
・逆求人サイトなら絶対登録すべき神サイト
・登録企業18,533社からのオファーは内定への近道
面接で給与や賞与のことを聞くのはあり
一昔前はお金の面を面接で聞くのはタブーと言われた時代がありました。ただ、近年において給与や賞与、平均年収、昇給について知らなければ、企業選択はできません。
私はお金の質問をされると『真剣さ』を感じます。やりがいは大事ですが、生活基盤となるお金も大切ですからね。
ただし、新卒採用と中途採用では採用者の受け取り方が違うことを理解しておきましょう。
- 採用担当者の受け取り方
- <新卒採用>
お金ばかり質問されると嫌悪感をもってしまう
<中途採用>
給与面を最優先している方が多いため、たくさん質問されても違和感はない
新卒採用の場合
新卒採用の場合、例えば月給21万、賞与2.0ヶ月、諸手当2万のように記載されております。大学を卒業して就職するので年齢はほぼ一緒です。
つまり、月給を交渉して増えることはありません。通常21万のところ、あなただけ交渉の結果、基本給を22万にしますとは絶対にならないのです。
そのため新卒採用で月給や年収のことを直接聞いてくる方はほぼいません。
ただし、詳しく聞かないとわからない各種手当や社宅制度については多く質問されます。
中途採用の場合
中途採用の場合は積極的に聞くべきです。採用欄に月給21万~30万(能力や実績に応じて)とあることが多いです。
何もアピールしないと、月給21万で話が進んでしまいます。
実績やスキル、資格をアピールして、どのくらいの月給になるのか聞かないと決して25万や30万になりません。
いくらやりがいがあっても家族や子供がいれば、優先順位としてお金の方が上になります。住んでいる場所や家のローンも影響するでしょう。
また、月給がよくても賞与がほとんどないと、手取り年収は伸びません。やはり採用欄に記載がないものは聞かないと教えてくれません。
面接官が好意的に受け取るお金の質問とは
では一体どのような質問をすれば、採用担当者に不快感を持たれないのでしょうか?
ここでは面接官として、私が好意的に受け取った質問例をあげておきます。
面接官が好意的に受け取るお金の質問
・初任給は採用欄で確認しましたが、平均年収はどのくらいなのでしょうか?差し支えなければ教えていただけないでしょうか。
・基本給以外に様々な手当があると思いますが、採用欄に記載されていないものはあるのでしょうか?あれば教えてください。
・社宅制度や住宅手当について、詳細を教えていただけないでしょうか?
・資格手当の金額や具体的にどのようなものが該当するのでしょうか?入社までに勉強しておきたいので教えてください。
・実家から通えるか確認したいのですが、交通費に上限はあるのでしょうか?
・成果給とありますが、具体的にはどのぐらいの幅があるのでしょうか?参考までにお聞かせください。
・営業職や技術職で給与に差はあるのでしょうか?ある場合は具体例を教えてください。
これらの項目は新卒や中途採用のどちらで質問されても好意的に受け取れます。
さらにこの中で、企業選びで重要なお金の質問が3つあります。私は今の知識があれば、採用面接時に必ず質問をして確認するでしょう。
平均年収について
まずひとつめが平均年収についてです。
初任給は採用欄に必ず書いてあるのでわかりますよね。今の時代だと初任給が25万以上のところも珍しくありません。
ただ、よく考えてください。初任給より会社全体の平均年収の方が大事です。
- どちらが大事?
- <例>
・初任給21万 企業の平均年収750万
・初任給25万 企業の平均年収550万
初任給より平均年収に注目しましょう。
★同業種であれば、平均年収が高い方が利益率も高い企業といえます。
会社がよくやる手ですが、初任給を高めに設定すると就活生がよく集まるのです。初任給が高い=よい会社と認識しませんか?
もちろん初任給が高くて、平均年収も高いに越したことはありません。
さらに突っ込むなら、平均年齢を聞いておきましょう。平均年齢と平均年収がわかれば、イメージがさらにわきます。
平均年齢が若ければ、今後さらに年収が伸びる可能性があります。
- 平均年齢でイメージをふくらませる
- <例>
・平均年齢42歳 平均年収750万
・平均年齢37歳 平均年収750万
全上場企業の平均年齢が約42歳なので参考にしましょう。
社宅制度や住宅手当について
続いて、ふたつめは社宅制度や住宅手当についてです。
社宅制度があれば、住居費を安く抑えることができます。その場合、給与から天引きになることがほとんどです。所得税が抑えらるのでいいことづくめです。
また住宅手当は勤務地の地域によって、金額が大きく異なります。一人暮らしをするなら、東京や大阪は特に住居費が高いため、気にしなければなりません。手当が厚ければ勤務地の近くに住めますが、少ないと郊外の住居を探す必要があります。
>>入社前に聞かなきゃ損!会社の家賃補助(住宅手当)の条件【一人&実家】
資格手当について
3つめは資格手当の質問です。採用欄には資格手当だけしか書いておりません。
金額やどんな資格が該当するのか記載されていません。要は聞かなきゃ知ることができないのです。
例えば資格手当が
・毒劇物取扱責任者 1,000円/月
・簿記2級 500円/月
・FP技能検定2級 2,000円/月
とわかれば、学生時代に勉強しておくことができます。
就活が終わり、企業へ入社するまでの期間、資格を取得するための勉強ができます。学生のうちに取れるのであれば、是非取ることをお勧めします。
資格手当のよいところは、継続して毎月もらえることです。私の会社では管理職になった今でももらえています。
>>【採用者が教える】入社までにやっておきたいスキルアップ【資格10選】
面接官が嫌がるお金の質問とは
平均年収や各種手当について、質問して問題ありませんが、次のことをすると面接官に嫌がられます。特に私が嫌な場合を記載しておきます。
- 面接官が嫌がるお金の質問
- ・採用欄に書いてある質問をする
・お金に関することばかり質問する
・一次面接からお金の話をする
採用欄に書いてある質問をする
採用欄に基本給21万と書いてあるのに、基本給はいくらですか?と聞かれれば、”見ていないのですか”と突っ込みたくなります。当然このような質問をすると落とされます。
そのほか、賞与や交通費の上限などホームページの採用欄に記載していることを聞くのは絶対にやめましょう。
事前に採用欄の給与面はしっかり見て、頭に入れておきましょう。
お金に関することばかり質問する
お金以外に業務内容や教育制度についてなど、ほかに聞くべきことがたくさんあります。
それを差し置いて、年収や給与、手当などお金ばかり質問をしているとお金しか興味ないと判断されてしまいます。
業務内容の質問ひとつ、年収の質問ひとつと他の質問と絡めるようにするとよいでしょう。
一次面接からお金の話をする
一次面接の初対面で、いきなりお金の話からスタートすると雰囲気が悪くなります。まずは無難に業務内容の質問から始めるようにして下さい。
お互いに打ち解けた二次面接、最終面接でお金の面を聞くようしましょう。採用担当者とコミュニケーションが取れている二次、最終面接なら丁寧に教えてくれます。
まとめ
面接で給与の内訳や平均年収をを聞くことはタブーではありません。むしろ企業選択する上で、平均年収や社宅制度や住宅手当、資格手当に関する質問はするべきだと私は思っています。
平均年収では長期スパンの未来像、社宅制度や住宅手当では住む場所、資格手当では入社までに勉強しておくことがわかります。
ただし、採用欄に書いてあることを質問すると大マイナスになります。さらに、業務内容に関する質問をせず、お金のことばかりだと印象が悪くなります。
採用者と顔なじみなる二次面接や最終面接で質問するようにすれば、丁寧に教えてもらえるでしょう。