面接官から「志望順位はどのくらいですか?」と聞かれたら、正直に答えにくいので、「第一志望群です」と答えてませんか?
最近増えつつある「第一志望“群”」という誰も傷つけない抽象的な表現はよい答え方だと思われています。しかし、実はそうではありません。なぜなら、志望順位を明確に示しておらず、面接官によっては印象が悪くなるのです。
私は大手企業の新卒採用活動を15年以上している現役面接官の「はれきち」です。採用側の立場で、あなたの悩みを少しでも解決できるよう合否のポイントをぶっちゃけて配信しています。
- 優先順位が低いと思われる
- 必ず突っ込んだ質問をされる
- 役員の印象アップにつながらない
- 正しい伝え方とは
- 言っていいのは中小企業だけ
この記事を読めば、第一志望群と安易に答えない方がよいことがわかります。第一志望と第一志望群では同じような意味に聞こえますが、大きな違いがあると気づくでしょう。
聞かれたら、「第一志望です」と間髪入れずに笑顔で答える
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第一志望群とは

通常、第一志望群とは「第一志望」や「第一志望に近い企業」を指しています。図のようにあくまでも第一志望グループなので複数の企業が入っています。
その他、第一志望群の中に第二志望を入れてる場合があります。これは第二志望と答えにくいため、聞こえのよい第一志望群に含まれます。
例えば、第二志望だったとして面接官には「第一志望群です!」と答えるのです。このパターンはかなり多いのではないでしょうか。本当に第一志望であれば、群ではなくそのままでよいですからね。
考え方として、第一志望群とは内定をもらえれば行きたい会社のひとつといえます。
よって、内定をもらっても行かない企業であれば、第一志望群には入らないです。

第一志望群の数は3社程度を指しています
第一志望群と言わない方がよい理由3つ

第一志望群と言わない方がよい理由3つ
・優先順位が低いと思われる
・必ず突っ込んだ質問をされる
・役員の印象アップにつながらない
面接の場で、第一志望群とよく聞くようになったとのはここ4~5年くらい前からでしょうか。
第一志望ではない企業だと、第二志望、第三志望というのは印象が悪くなるため、『第一志望群』と使う場面が多くなっています。
第一志望≧第一志望群≧第二志望
面接官としては本命の第一志望ではないが、第二志望に近い企業だと受け取っています。
なんだか友達以上彼女未満のようですが…。微妙な立ち位置(笑)
優先順位が低いと思われる
考え方として頭の中に第一志望群としてA社、B社、C社があるのは構いません。ただ面接の場で、軽々に「第一志望群」と答えない方がよいです。
理由として、面接官から優先順位が低いと判断されるからです。面接官が一番よい印象を与えるのは『第一志望』なのです。そこを「第一志望群」と言えば、その他企業と一緒、もしくは第二志望?と判断されます。
第一志望群は最上位グループと認識してくれる好意的な面接官はいますが、その逆で第2志望以下と判断されることもあります。ちなみに私は「第一志望ではないんだな」と認識しています。
その理由として、志望順位を聞いているのに『回答が順位じゃない』と思っています。
極端な例ですが、付き合いたい彼女もしくは彼氏がいたとします。相手から「一番好きですか?」と聞かれ、「一番好きなグループです」と答えるようなもんなんです。そりゃ怒られますよね(笑)
ちょっと相手に失礼な気がしませんか?さすがに「一番好きなグループ」と言ったら必ず振られちゃいますよね。それと同じとまでは言いませんが、近い状況です。
必ず突っ込んだ質問をされる
第一志望群と答えると次のような質問が必ず飛んできます。
・第一志望群は何社くらいあるのですか?
・第一志望群の優先順位はどうやって決めますか?
・弊社は第一志望群の中で上の方、下の方ですか?
第一志望群は何社くらいありますか
2社なのか5社なのかでは意味合いが変わってきますよね。2社ならどちらか決め手がないととらえられますが、5社ならまだ、どこに就職したいか定まっていないと判断されます。
第一志望群の優先順位はどうやって決めますか
第一志望群が2社や5社でも就職できるのは1社しかありません。何を理由に優先順位を決めるかで就活の軸を見られます。
- 売上規模や成長率
- ブランド力
- 業界
- 希望勤務地や職種
- 働きやすい環境や社風
- 待遇面
- やりがいやキャリア形成
優先順位の決め方を提示できなければ、具体的に考えていない、考えがまだまとまっていないと判断されます。
弊社は第一志望群の中で上の方、下の方ですか
上の方と回答すれば、まだ脈はありますが、下の方と答えると第二志望以下と判断されるでしょう。採用者は具体的にどのぐらいの志望度があるかはかりたいのです。
そこで「一番上です」と答えるぐらいなら、第一志望群ではなく、最初から第一志望と答えた方が印象がよくなりませんか?

面接官の誘導尋問に
引っかからないように
役員の印象アップにならない
最終面接で役員からの質問で『志望順位はどれくらいですか?』聞かれて、「第一志望群」と回答すると印象アップにつながらりません。
やはり相思相愛で入社してもらいたいと役員は思っているのです。
社長や取締役は気持ちよく「第一志望です」と笑顔で答えられると入社意欲が高いと判断し、合格をだしやすくなります。
第一志望群に変わる言い方

第一志望群は面接官によって、好意的に受取ってもらえない場合があります。では、どのようにしたら、印象がよく伝わるのでしょうか?
「志望順位はどのくらいですか?」あるいは「弊社は第一志望ですか?」と聞かれたら、迷わず『第一志望です』と答えることです。
言い方のポイント(コツ)
質問されたときに、考え込んだり、「ん~迷いますね」と答えると第一志望ではありませんと同等の回答ととらえられます。よって、間髪入れずに「第一志望です!」と言い切ることです。最初から伝える準備をしておかないと、とっさにはでません。
言い切ることが大事です。
ちょっと待って!、では第一志望ではない場合はどうしたらいいの?つまり第二希望、第三希望の場合です。この答えも同様、間髪入れずに「第一志望です!」と言い切るのです。え、何で?と思われるかもしれませんが、このように伝える方が格段に印象がよくなるのです。
内定をもらえる確率を少しでも上げるなら、第一志望と答えましょう。
最終的には第一志望か志望でないかはあなたが決めるのではなく、面接官がどう受け取るかで決まるのです。
内定をもらったら絶対に入社しないといけないと思い込まないことです(このあとでどうしたらよいか詳細を説明)。
言い切れる性格ではない場合
みんながみんな白を切れるならよいですが、性格的にどうしてもいえない。嘘を言うのが忍びないなら、「2社で迷っています」と答えてください。必ずもう一社はどこですかと必ず質問されるので、答えを用意しておきましょう。
面接官は第一志望群と言われるより、2社に絞られている方が具体的にイメージしやすいです。しっかりと絞り込もうとしている様子が伺えますからね。
印象は第一志望>2社で迷ってる>第一志望群となります。
第一志望群と言っていいのは中小企業だけ

これまで第一志望群と言わない方がよいと伝えてきましたが、ただひとつ言ってよい場合があります。それは中小企業に対して志望順位を伝える時です。理由としては、中小企業を第一志望としてる人が少ないからです。迷わず「第一志望です」と答えれば、嘘臭い感じになります。
よって、中小企業の場合は「第一志望群です」と答えても構いません。
もし、本当に第一志望なら堂々と答えてください。ただ、優先順位が低いからと言って、第三希望以下で答えると不合格になるでしょう。伝え方には十分注意してください。
志望順位は嘘をついて大丈夫なの?

第一志望でもなにのに、嘘をついて「第一志望」と答えるのはおかしいと思ってませんか?嘘をつくと信ぴょう性がなくなり、他の回答の説得力がなくなるのではと考えますよね。
もしくは性格的に嘘を言いたくないと思いますよね。
そう思っているなら、是非言わせてください!
では馬鹿正直に「第四志望」や「第五志望です」と言えますか?➡志望順位が低いと間違いなく落とされます。
仮に第一志望群と言うなら、回答をぼかしている、優劣をつけていないと思いませんか?
態度として、人のよさがにじみ出ると、即答できないので迷っている表情が顔に出ちゃいます。そうすると面接官によい印象は与えません。内定をもらうことが目的なので、そこはグッと飲み込んで笑顔で即答しましょう。
<現役面接官:はれきちの見解>
面接官の私が言うのも何なんですが、面接はセールストークが必要になります。自分を高く売り込まないといけないからです。志望動機や自己PR、ガクチカと嘘八百はいけませんが、多少話を盛ったりするのはアリだと思っています。
内定を取るために面接なら、志望順位を1位に上げて損はありません。
実は第二、第三希望で内定をもらった場合

実は第二、第三志望なのに、志望順位を一位に上げたことにより、内定をもらった場合はどうすればよいのでしょうか?
最終面接に合格すれば、入社承諾書または内定承諾書が届きます。入社承諾書を提出すると絶対に入社しないといけないと思ってませんか。実はそんなことはありません。なので、一旦入社承諾書は提出してください。後から辞退は可能です。詳細はこちらを参考に。
>>【採用者回答】入社承諾書提出しても辞退は可能、ただし注意点あり
第一志望が決まれば、入社辞退書を提出すればよいのです。また、第一志望が決まらなければ、第二志望もしくは第三志望の会社へそのまま入社すればよいだけです。

目的は内定を取ることだからね。
第一志望群の志望動機が同じはダメ
第一志望群は自分に興味がある、関心が高いことなので、志望動機が同じになりやすいです。志望動機は会社ごとに変える必要があります。
全部骨格から変える必要はありませんが、なぜその会社に就職したいか明確に示さないといけません。そうなると第一志望群の中でも企業ごとに志望動機の内容は変わってくるはずです。
まとめ
第一志望群という考え方はよいですが、面接で志望順位を聞かれたら、簡単に「第一志望群です」と答えない方がよいでしょう。
決して、すべての面接官が好意的に受け取ってくれませんし、突っ込んだ質問が飛んでく来ます。答え方に詰まったり、考え込むと余計に心象を悪くさせてしまいます。
第一志望群という言い方ではなく、「第一志望」と笑顔で答えると印象がよくなります。ただ、事前にシミュレーションしていないと質問されてもとっさに反応できません。よって、聞かれたら笑顔で『第一志望です』と答えられるようにしておきましょう。
例え、第二、第三志望だとしても第一志望群という言葉でごまかすなら、思い切って『第一志望』と伝えましょう。その方が内定の確率は上がります。内定辞退は可能なので、まず内定を取ることを最優先に考えてください。
最終的には第一志望かそうでないかは面接官の受取り方で決まるので、そう悩む必要はありません。少しでも確率が上がる方を選択するようにしましょう。