面接官の質問でよくあるのが、志望動機や自己PR、学生時代に頑張ったこと、長所短所があります。定番の質問ならあらかじめ想定しているので、あわてることはありません。
でもいきなり、『あなたは特殊能力が使えるとしたらどんな能力がよいですか?』と突拍子もない質問をされたら、どう答えますか?
このように面接官は『変な質問』や『面白い質問』をする場合があります。対処法として、上手くかわすコツはあるのでしょうか。
私は大手企業の新卒採用活動を15年以上している現役面接官の「はれきち」です。採用側の立場で、あなたがどう答えれば合格に近づけるのかアドバイスします。
- 突拍子もない質問は素の状態をみるため
- 適応能力を見られている
- 回答の正解は求めておらず、やりとりが重要
- 一拍おいて考えて問題ない
- わからない、無回答は絶対にダメ
この記事を読めば、面接官の変わった質問や面白い問いに対し、上手くかわすことができます。その結果、どんな突拍子もない質問をされても対応できるようになるでしょう。
すぐに答えようとせず、一呼吸おいて対応するとよい
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面接官が突然変な、面白い質問をする理由

突拍子もない質問をされると、頭が一瞬真っ白になって、びっくりすることがあります。
回答後に、「それを聞いてどうしたいんだ」、「現実にはあり得ないことでしょ」、「何て答えれば正解なの」と思うはずです。
面接官がいきなり変わった質問をするのには理由があるのです。
<3つの理由>
・定番の質問では優劣がつきにくい
・素の状態をみたい
・適応能力をはかりたい
定番の質問では優劣がつきにくい
定番の質問は必ず回答を用意していますよね。
例えば、
・自己PR
・志望動機
・学生の時に頑張ったこと
・学生の時に苦労したこと
・長所と短所
・他社との違い
必ず聞かれる質問の回答は暗記しており、かなり仕上がってます。特に定番の質問は何度も何度も練習してますからね。
回答の構成や内容も似ているので本来の個性がわかりにくいのです。ネット検索すれば、面接の回答例はいくらでも調べられますからね。
そのため用意していない回答は、フラットな状態で優劣を判断できるのです。

ありきたりの質問だけでは
本質を見抜けないのです
素の状態をみたい
私は面接官として今まで、延べ数千人の面接をしています。定番の質問をして、どんな回答をされても驚くことはほとんどありません。
それぐらい回答はパターン化されています。
そこで面白い質問をすると誰もが一瞬困った表情になります。顔にすぐに出る、出ない、頭をかきむしる、天を仰ぐ、全く動じないと様々です。
準備していない、想定していない質問ほど怖いものはありませんよね。ほとんどの人は素の状態になります。
想定問答集で塗り固めた鎧を一旦外した状態にされるのです。素に近い状態は能力があらわになり、評価しやすいのです。
適応能力をはかりたい
突然、訳のわからない質問を受けると、誰でも一瞬パニックになりますよね。正解がない質問なので、答えは無数に存在します。
面接官が見ているポイントは
発想力、瞬発力、頭の回転、柔軟性、危機対応などの適応能力なのです。ただし、機転の利いた回答ができる、できないだけで合否は決まりません。
入社すれば必ずお客様、取引様からたくさんの要望やクレームを受け対応しなければなりません。上司に叱られ、指導を多く受けることになります。
当然ですが、場面、場面にあった対応(適応能力)が必要になりますからね。
- 見極められる能力(一例)
- ・発想力
・瞬発力
・ユーモア
・柔軟性
・危機管理力
・応用力
要は自頭と適応能力が問われます
面接で上手くかわす方法

突拍子もない変な質問、訳のわからない面白い質問をされた時はどのようにかわしたらよいのでしょうか?
最初に言っておきますが、
★変な質問に対して、これが正解というものはありません。
頭ではわかっているけど、上手く回答を導くことができない場合、どうしたらよいのでしょうか?
- 自頭に自信がない
- ユーモアのセンスがない
- 瞬発力や発想力が苦手
こんなあなたに上手くかわす方法を伝授します。
・落ち着いて考える(手順①)
・自信を持って答える(手順②)
・面接官との対話に比重をおく(手順③)
落ち着いて考える(手順①)
誰でも突拍子もない質問をされると戸惑うのは当然です。芸能人の大喜利ではないので、瞬間に答えを出すのは難しい。
すぐに回答を出さないといけないと思い込んでいるので、考えがまとまらないうちに話をしちゃいます。これは防がなければなりません。
回答は30秒から1分は時間をかけて問題ありません。まずは落ち着いて考えましょう。
その際、10~20秒で答えがでないと思ったら、『少し時間を頂いてよろしいでしょうか』と一言断りを入れてから考えましょう。
答えを思いついたら、理由もセットで考えましょう。必ず聞かれますから。

あせってすぐ答えようと
すると話がまとまりません
自信を持って答える(手順②)
答えがわかっているものは、当然自信を持って答えることができます。ただし、答えがないものはなかなか言い切れません。
「安易な回答」や「自信がない答え」になると声がだんだん小さくなります。
特に集団面接で隣の人がすごい機転の利いた回答をすると、自分の答えが恥ずかしくなり、声が急に小さくなります。
何度も言いますが、
この質問でとんちの利いた回答を高く評価しているわけではありません。あくまでも「適応能力」と「面接官とのやりとりがスムーズにできる」かを見ているのです。
そうです、自信をもって答えられるかが勝負なのです。
面接官との対話に比重をおく(手順③)
どのような回答がよいのか、答えのない答えを探すことに比重が偏りがちです。面接が終了した後にあの回答にすればよかったと後悔するかもしれません。
しかし、心配は無用です。それは評価されるポイントが違うからです。
面接官は適応能力だけでなく、回答に至る経緯や理由までのやりとりがスムーズにできるかを見ているからです。
あくまでも正解を求めているのではなく、回答を基に面接官とキャッチボールができるかが重要なのです。

回答がイマイチでも
やりとりがスムーズならOK!
実際にした質問例

私が面接官として実際にした変な、面白い質問を紹介します。回答例は印象に残っているものを書いています。
①このボールペンは100万で売れます。
特殊機能は何だと思いますか?
ボールペンが100万で売られることは絶対にありませんよね。ここでは発想力、想像力、ユーモアさを見ています。
どんな回答を考えつくのか頭の柔らかさが求められます。
①回答例として
・書けば必ず暗記ができる
➡受験や仕事に役立てるから
・頭でイメージした色が出せる
➡画家やイラストレーターはこれ一本でよい
・どんなに字が下手でも上手く書ける
➡字が下手な人に需要があるから
②ドラえもんの道具が使えるとしたら、何がよいですか?
その理由は?
ドラえもんは小さいときに必ず見たアニメです。子供の頃はこんな道具があったらいいなと思ったはずです。
どこでもドアやタイムマシンはすぐに思いつきますが、問題は理由です。なぜ、その道具を選んだか?
展開力、想像力、思考力が試されます。
②回答例として
・どこでもドア
➡いつでも大好きな海外旅行にいけるから
・タイムマシン
➡高校生の時にやり残したことがあるから
・タケコプター
➡鳥の気持ちになって自由に飛んでみたいから
③海外に移住しなければなりません。
どこの国?その理由は?
日本に住めなくなるって考えたことないですよね。海外旅行経験ある、なしでも考えは変わります。
テレビ、雑誌、ネットの情報だけでイメージしなければなりません。危機対応力、想像力、海外に関心があるかがわかります。
③回答例として
・アメリカ
➡気候のいいハワイに住んでみたいから
・イタリア
➡スポーツが盛んで陽気なイメージがあるため
・日本
➡やっぱり安全な日本以外は考えられない
④昔にタイムスリップするとしたら、何時代がよい?
その理由は?
タイムスリップは映画やドラマの中ではありますが、現実にはありません。
どんな歴史に興味があるのか、どんなことに関心があるのかがわかります。
人や物、事象に関心が低いと答えがでてこないので、わかりやすいです。
④回答例として
・幕末(明治初期)
➡一番好きな時代で日本の近代化を体験したい
・戦国時代
➡信長や安土城をこの目で見てみたい
・昭和
➡自分の親が子供の頃どんな感じか見てみたい
⑤1日の時間が1時間増えて、
25時間になったら何をしますか?
プラスαなので、趣味やスポーツ、仕事に使うのか、人間性がでます。
今夢中になっていることがわかります。あるいはこれから、やってみたいことがわかります。
⑤回答例として
・読みたい本がたくさんあるので読書がしたい
・仕事に必要な資格の勉強に当てたい
・1年で365時間増えるからテニスを習いたい

どの質問も正解はありません
面接官が評価するポイント

見てわかりますように、どの質問も「これが正解!」というものはありません。面接官の意図は
事前準備できない質問をして、素に近い状態で適応能力をみるため
変な質問や面白い質問をするとほとんどは30秒以内で考え、答えをだします。答えをだした後、面接官は必ず深堀りの質問をします。
ここが重要なポイントなのです。
上であった質問を例にすると
<面接官の質問>
このボールペン100万で売れます。
特殊機能は何だと思いますか?
<就活生の回答>
書けば必ず暗記ができるので
受験や仕事に役立てることができます。
とあなたが答えたとします。面接官はさらに深掘りの質問をします。
<面接官の深掘り質問>
100万あったらこのボールペンをあなたは買いますか?
<就活生の回答>
はい買います、夢のような道具だからです。
このように質問を深堀りしていくことで、言葉のキャッチボールができます。
スムーズにコミュニケーションができるか、できないかを判断しているのです。
答えをだすには発想力、想像力、頭の回転、柔軟性、危機対応能力が必要です。もちろん、何も準備していないので個人差があります。
そのため、機転の利いた回答が浮かばなかったり、ちょっと考えるのに時間がかかっても大きなマイナス評価となりません。
★評価のポイント
面接官は深掘りの質問をすることで、コミュニケーション力が高いか低いかをみているのです。
要点をつかめば、回答がイマイチでもコミュニケーションのやりとりで十分挽回できます。
>>面接でコミュニケーション能力の高さをアピールする【テクニック2つ】

素の状態のコミュニケーション
能力をみてます
やってはいけない回答方法

回答の仕方でやってはいけないパターンがあります。私はこのパターンになると必ずマイナス評価にしております。
無回答は絶対にダメ
面接官から突拍子もない質問をされた時、やってはいけないことがあります。
・思い浮かびません
・わかりません
・ちょっと無理です
・特にありません
・ん~…(無言)
例え時間が多少かかっても必ず自分の答えを出しましょう。
断ると会話が止まってしまい、融通が利かない、適応能力が低いと判断されます。
例えば、入社してお客様からいきなりクレームがくれば、何らかの対応が必要です。そこで頭の中がフリーズするとさらにクレームになりますよね。
よって、無回答は必ず回避し、どんな難問であっても答えることが大事です。
自信がなく声が小さい
実例を見てわかりますが、質問に対して正解はありません。答えがないので恐る恐る話すようになるのです。深掘り質問されると、さらに声が小さくなります。
面接官は自信がない、おどおどして動揺するタイプと判断します。
どんな回答も正解はないので開き直って、ハキハキと答えよう。

間違いに気づいても
問題はありません
面接レベルの上げ方

面接で一番大切なのは「質問の意図」を理解することです。
・なぜ志望動機を聞かれる?
・なぜ自己PRを伝えないといけないの?
・なぜガクチカを確認されるの?
誰に入社してほしいのか、ふるいにかけているのです。面接力が低いとスキルアップが必要となります。自分の弱点だけでなく強みも理解しておきましょう。
点数が59点以下なら、自信もって望めないレベルといえます。あなたは大丈夫ですか?
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まとめ
面接官が突然、訳の分からない面白い質問するのには理由があったのです。定番の質問は必ず対応できるよう準備しているからです。
全く想定していない質問は、素の状態になりやすく、フラットな状態で見極められます。
機転の利いた回答ができる、できないだけで合否は判定しておらず、面接官の質問に対して、スムーズに会話が成り立つかに比重があります。
よって、「思いつきません」、「考えつきません」と断る回答をすれば、印象が悪くなり不合格となります。
すぐ答えようとせず、一呼吸おいて対応するようにしてください。そうすれば必ず回答が思い浮かぶでしょう。