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入社前に聞かなきゃ損!会社の家賃補助(住宅手当)の条件【一人&実家】

【PR】この記事には広告を含む場合があります。

入社を決める理由として、仕事の内容、給与、勤務場所、やりがいがあります。特に給与面は初任給や基本給だけに目がいきがちです。

意外ですが、事前に中身をしっかりチェックして入社することは少ないです。

採用欄に【家賃補助(住宅手当)あり】の項目があった場合、もらえる条件がバラバラなのはご存じでしょうか?

一人暮らしや実家では条件が異なり、給与に大きく影響します。

私は大手企業の新卒採用活動を15年以上している現役面接官の「はれきち」です。採用側の立場で、住宅補助制度の住宅手当、社宅について詳しく解説いたします(Twitter版はこちら)。

この記事でわかること
  • 家賃補助のしくみは聞かないとわからない
  • 聞くタイミングと聞き方
  • 社宅制度との違い
  • 会社によって条件はバラバラ
  • 同一労働同一賃金の流れで廃止もある

この記事を読むと家賃、期間、勤務地、役職など条件によって住宅手当が変わるとわかります。会社説明会で家賃補助について詳しく説明されることはないため、質問しないと教えてくれません。

入社して「もっと違う場所に住めばよかった、住宅手当の条件を知っていたらこんな所に住まなかった」と悔やむことはなくなるでしょう。

はれきちのアドバイス

内定後なら遠慮なく、踏み込んだ質問をしよう

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目次

家賃補助(住宅手当)とは

家賃補助

給与の構成は基本給とは別に住宅手当、通勤手当、家族手当、営業手当、役職手当残業手当などから成り立っています。

残業手当、休日出勤手当のように法律上絶対に払わないといけないものと住宅手当や資格手当、皆勤手当、危険手当のように会社が自由に定めた手当があります。

<例:給与が20万の場合>

・基本給16万

・住宅手当1万

・通勤手当1万

・家族手当1万

・営業手当1万

合計で20万となります。

給与の中身

手当の中に住宅に関わる福利厚生の一環として家賃補助(住宅手当)があります。呼び方は会社によって様々です。

  • 住宅手当
  • 地域手当
  • 家賃手当
  • 勤務地手当
  • 調整手当

入社前に聞かなきゃ損

採用欄に住宅手当があってラッキーと喜ぶのはまだ早いです。意外と奥が深いのです。

採用担当者や人事部に確認しないとわからないことがいっぱいなのです。

就活生

記載してあったら全員が対象じゃないの?

全従業員に家賃補助(住宅手当)はでない

住宅手当があるから全従業員がもらえると思ってはいけません。一例を紹介します。

  • 都市部ではもらえるが、地方はもらえない
  • 賃貸契約で世帯主のみもらえる
  • 実家暮らしはもらえない
  • 持ち家はもらえない
  • 一般職もしくは管理職のみがもらえる
  • 寒冷地のみもらえる
  • 赴任して3年までもらえる

地域や役職によって条件が異なるのです。また、一人暮らし、実家暮らしで変わります。

一般的に実家暮らし、持ち家に家賃補助はありません。

住宅手当があるのか、ないのか家賃補助制度の詳細は採用担当者へ聞かないとわかりません。詳しい条件は採用欄に書いてないからです。

会社が負担してくれれば、ほんとありがたい制度ですよね。

住宅借上げ(会社契約)と個人契約

通常はあなたが住む部屋は不動産屋と賃貸契約を交わして住みます。

一方、あなたが住む部屋を不動産屋と会社が賃貸契約を結ぶ「住宅借上げ」もしくは「社宅」があります?

契約形態によって、給与の手取り金額が大きく違ってきます。

家賃7万に住むと想定
<家賃補助2万の場合>
①住宅借上げ(会社契約)の場合(会社が賃貸契約)
7万-2万=家賃5万を給与から天引き
②個人契約の場合
7万の家賃を管理会社へ支払って、会社から住宅手当 2万

同じ家賃補助のように見えますが、会社の借上げか、個人の賃貸契約なのかで手取り金額に大きな差がでます。

<給与所得20万で計算>

①住宅借上げ(会社が賃貸契約)

給与所得20万−5万(家賃)=15万に所得税

②個人契約

給与所得20万+2万(住宅手当)=22万に所得税

住宅借上げは経費として処理されるので、所得税が軽減されます。一方、住宅手当は収入なので2万にも所得税がかかります。つまり住宅借上げ(会社が賃貸契約)の方が断然お得なのです。

わかりやすく所得税を20%で計算すると

住宅借上げは15万×20%=3万

個人契約は22万×20%=4.4万

なんと所得税が1.4万/月も変わってくるのです。年間だと16.8万になり、ほぼ給与1ヶ月分を得します。それだけ住宅借上げ(会社契約)は、恩恵は大きいのです。よって、住宅借上げ(会社契約)であれば、少し大きな部屋もしくは便利な駅近を選択できるでしょう。

住宅借上げのことを社宅と呼ぶ会社もあります。

就活生

住む家を会社契約で借りれると最強ですね

入社前に家賃補助の条件を聞くメリット

私は新入社員研修で給与や賞与の仕組み、家賃補助などの手当の説明をすると、みんな『へ~、知らなかった』という驚いたリアクションとなります。

それだけ入社前に確認する人が少ないのです。

家賃補助制度があれば家計は助かる

家賃補助制度や住宅手当をもらえれば、純粋に家計が助かりますよね。

例え1万や2万でもありがたいです。特に勤務地が首都圏の東京であれば家賃が高いので助かります。

大手企業で家賃補助制度がないと地方勤務の方が圧倒的にお金が貯まりますから。東京と地方では同じ築年数、広さに住もうと思えば家賃が倍以上違います。私は地方から東京に異動となり、一番びっくりしたのが家賃の高さでした。

家賃補助があれば、浮いたかねお金を貯金に回したり、洋服を買ったり、飲みに行ったりと財布に余裕が生まれます。

実家と一人暮らしの選択

入社してすぐは給与が安く、一人暮らしをすると余裕がなくギリギリの生活になります。そのため実家から通えるのであれば、頭に入れておかないといけません。

ただ、家賃補助の条件に合致していれば一人暮らしを選ぶことができます。また、事前に条件を聞いておくとどれくらいの賃貸物件に住めるかわかるのです。

家賃補助の金額によって住む場所が変わってくるのです。手当が1万、3万、5万かによって、会社からの距離、築年数、部屋の広さなど選択肢が増えますからね。

1時間半以上かけて実家から通うのと、会社の近くに家を借りて通勤時間が30分以内では大きな違いです。1年、10年、30年続くととんでもない通勤時間に振り回されますから。

家賃補助がたくさんもらえるなら一人暮らしをしたいですよね。

>>【新卒の一人暮らし】 誰でも簡単に引越し費用を安く抑える3つの方法

聞くタイミングと聞き方

給与に関わるセンシティブな質問はタイミングと聞き方に注意を払う必要があります。

一次面接や二次面接、最終面接で安易にお金に関わる質問をすると不信感を買うことになります。でも安心してください。

聞くタイミングと聞き方を間違わなければ、問題はありません。

聞くタイミング

では家賃補助や住宅手当はどのタイミングで聞いたらよいのでしょうか?

  • OB訪問➡〇
  • 会社説明会➡△
  • 一次面接➡×
  • 二次面接➡△
  • 最終面接➡〇
  • 内定後確認➡◎

聞くタイミングはOB訪問、会社説明会、一次面接、二次面接、最終面接、内定後に聞くことができます。

OB訪問はざっくばらんに聞けるので問題ないですが、会社説明会や面接では少し注意が必要です。面接で聞くタイミングは逆質問の時になります。

一次面接の逆質問は業務内容中心となります。二次面接では面接官との距離感次第となり、最終面接では踏み込んだ質問ができる雰囲気次第となるでしょう。

私のおすすめは内定をもらった後に聞くことです。どんなに踏み込んだ質問をしても内定取り消しには絶対になりませんからね。

聞き方

面接で聞く際、注意点があります。

いきなり家賃補助(住宅手当)の質問をしない

質問は業務内容について1つ、家賃補助(住宅手当)について1つ

いきなり家賃補助の質問はしない

最初の質問が「家賃補助について」は避けましょう。それより、優先順位の高い「業務内容」や「説明されて不明な点」について質問しましょう。

2つ目の質問に家賃補助を入れると違和感はありません。

お金の話は一次より二次、二次より最終面接に近づいてからやりましょう。

質問は業務内容で1つ、家賃補助で1つ

家賃補助について質問したい場合は、業務内容について1つしてから聞くとスムーズです。家賃補助についてだけを2つ、3つ重ねて聞くのは避けましょう。

お金をすごく気にしてる印象が強くなるためです。

★二次面接、最終面接で質問するなら、業務内容に関して1つ、家賃補助について1つがよいです。

住宅手当や家賃補助について聞くこと自体はダメじゃありません。業務内容の質問と上手く織り交ぜれば、大丈夫です。

面接時以外で確認する方法

採用担当者の雰囲気で聞きにくい場合は、内定をもらってからメールで確認することができます。内定をもらってなら、何を聞いてもリスクはないですから。

内定後から入社まではたっぷり時間はあります。一人暮らし、実家から通うか検討しましょう。

>>実証済み】一次、二次、最終面接の、逆質問で落とされる【ワードとNG集】

社宅制度とは

住宅の家賃補助の中に社宅制度があります。意味合い的には「住宅借上げ=社宅」といってもよいでしょう。社宅と聞けば、学生寮をイメージするかもしれません。実は寮でないことがほとんどです。

会社が所有する住居だけでなく、あなたが借りたい家を会社が賃貸契約を結べば社宅となります。後者のパターンは意外に多いのです。

大家(不動産屋)⇔会社⇔あなた

社宅となれば、給与から一定の割合で天引きされます。一番のメリットは税金が少なくなるので手取りが増えます。

住宅借上げと同様に社宅はお金が貯まります。

はれきち

社宅(借り上げ)だと火災保険、更新費を会社が負担してくれる場合があります




家賃補助(住宅手当)の条件はバラバラ

家賃補助や住宅手当がもらえる会社だと全員が一律ではないとわかりましたよね。

中には一律全社員に出している企業は稀にありますが…。会社によって家賃補助の条件は全く異なります。

家賃補助や住宅手当が適用される条件は地域、期間、役職、一人暮らしか実家によって変わるのです。

だから、ほんと聞かないとわかりませんよね。

例として

・社員全員に一律に住宅手当を支給
・賃貸物件のみ支給
・賃貸と持ち家で金額が異なる
・都市部と地方によって金額が異なる
・単身と扶養者で異なる
・世帯主のみに支給
・家賃の金額によって割合で補助
・管理職は住宅手当なし
・持ち家は補助がもらえない
・家賃が安いともらえない
・実家はもらえない

一部だけ記載しただけでもこれだけあるのです。これらを複雑に掛け合わせていれば、余計にわからないですよね。

一般的に持ち家や実家では支給されず、都市部の賃貸物件に支給されます。

採用の給与欄には「住宅手当あり」や「社宅制度あり」、「家賃補助あり」としか書いていませんよね。

金額の記載はあっても条件の記載はほとんどありません。それぐらい条件が複雑なのです。だから、住宅手当の条件は人事部や採用担当者に聞くしかないのです。

【条件の一例】

①賃貸物件、世帯主、東京23区内に住居に限り住宅手当を支給する

②東京、横浜、大阪、福岡の拠点から半径10km以内の賃貸物件のみを住宅手当の対象とする

③社宅制度はマンスリー物件で、3年間限定とする

企業によって条件はバラバラだということがわかって頂けたでしょうか。

だから入社して、新人研修で説明すると「そんな仕組みだったのね…」となるのです。でも、すでに入社していると家は借りているから、そう簡単に引越しはできません。

だから事前に聞いておかないと損することになるのです。

<地域手当及び住宅手当の目安>

従業員数地域手当住宅手当
1000人以上21,37419,333
300~999人22,48417,818
100~299人20,13215,832
30~99人36,24514,359
データ出典:厚生労働省平成27年就労条件総合調査結果

家賃補助(住宅手当)でよくある勘違い

よくある勘違い

複雑なので勘違いしやすいパターンを紹介します。

住宅手当と地域手当の違い

住宅手当と地域手当は混同しやすいです。住宅に関わる補助」と「地域差を是正する補助」で手当の目的が違うのです。

・住宅手当は主に賃貸物件の補助

・地域手当は主に東京、横浜、大阪の勤務者の負担軽減

別々に手当を支給する企業があれば、合算し住宅手当としている企業もあります。

勤務地と住む場所で条件が違う

手当がでるエリアの条件は勤務地なのか、住んでる場所なのかで違います。

要は、配属された勤務地(支店、営業所、工場、店舗)と住む場所のどちらに該当するかです。

私の会社は勤務地を基準にしてますが、会社によって考え方が異なります。

例えば、住宅手当の条件が該当地域が東京の23区内、大阪市内とすると、

・働く場所(勤務地)

・住む場所(住居)

条件が勤務地を対象とするなら、23区外、大阪市外に住んでも住宅手当は支給されます。逆に住所を対象とするなら、23区内、大阪市内に住んでいないと該当しません。

一人暮らしをするのであれば、どこへ住むかで条件が変わるため、入社する前に知っておきたいですよね。

家賃補助(住宅手当)のデメリット

家賃補助や住宅手当はいいことばかりではなく、デメリットもあります。

・条件のバラつきで不公平感
・同一労働同一賃金の流れから廃止へ
・賞与を低く抑えられる

就活生

なんだよ、該当から外れたよ

就活生

ラッキー、私は該当してたわ

条件のバラつきで不公平感

住宅手当は恩恵を受けるとうれしいですが、条件によって手当がもらえなければ損した気分になりますよね。

なぜ、持ち家はダメなの?、実家で親を養っているのにもらえないって…、ローンの負担も大変だよ…。こうなるのです。

基準が会社ごとに大きく違うので、損得勘定がどうしてもでます。なぜ、こんな制度になっているのか、疑問に思うかもしれません。理由は昔からある制度だったり、労働組合で勝ち取った権利だからと様々です。

変更するには不利益になる人がでるので、そう簡単にはいきません。

同一労働同一賃金の流れから廃止へ

同一労働同一賃金の流れから非正規社員との差を縮めるため廃止する企業が増えています。

契約社員や準社員、パートにはない制度ですから。よって、入社前は制度としてあっても入社後に廃止さらることは十分考えられます。

その逆で、日産は非正規社員を正社員に変更しました。企業によって取り組み方に違いがありますね。

賞与を低く抑えらえる

給与面では住宅手当は基本給に含まれません。月給の総支給に影響はありませんが、その分基本給が低く抑えられることがあります。

基本給は賞与に影響するので、低く抑えられる場合があります。

例えば、

総支給が20万で住宅手当が5万で多いと喜んではいけません。基本給は15万になりますから。月給がよくても賞与が少ないと年収が低くなります。

手当を多くして、基本給を低くし賞与を抑える企業は意外に多いのです。しっかり把握しておきましょう。




まとめ

家賃補助や住宅手当がある企業は半数近いとされています。家賃補助があれば住宅手当や地域手当として給与に反映され、家計の足しになります。

社宅制度があればメリットが多いので、活用するとお金を貯めやすいです。家賃補助や住宅手当は会社の給与規定によって条件が大きく異なります。

この条件は入社前にOB訪問、企業説明会、面接、内定後のどこかで確認しないと詳しくは教えてくれません。

私のおすすめは内定をもらってから、人事部や採用担当者へ遠慮なくメールで確認することです。入社してから気付いても遅いので事前に確認しましょう。

条件がわかれば、一人暮らしにするか実家なのか、住む場所を後悔せず決めることができます。

それらを総合的に判断して、住む場所を決めましょう。

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