サッカー歴10年あるいはテニスを小、中、高校生とやっていた経験は就活でアピールになるのでしょうか?
残念ながら、面接の自己PRで経験の長さをアピールしても面接官の心には響きません。
スポーツ経験者は「何年やっている」、「県大会ベスト4」とか実績が評価されると思い込んでいます。実は面接官としては自己PRで苦労した点や失敗した時どのように改善したか聞きたいのです。つまり、結果よりプロセスが知りたいのです。
私は大手企業の新卒採用活動を15年以上している現役面接官の「はれきち」です。採用側の立場で、スポーツ経験を正しくアピールする方法について教えます。
- 自己PRでスポーツ経験が使える理由
- 採用者が自己PRを評価するポイント
- スポーツ経験を活かす自己PRの例文
- どんな企業がスポーツ経験者を欲しているか
- スポーツ経験者とは該当しない例
この記事を読むと採用者の評価ポイント押さえた自己PRを作成することができます。その結果、スポーツ経験が面接官に評価される文章ができるでしょう。
自己PRは面接官に映像でイメージさせることができれば高評価
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自己PRでスポーツ経験が使える理由
まず、そもそもスポーツ経験は就活の自己PRに役立つのか?と疑問がわきますよね。
安心してください。十分役立ちます。
企業側から見るとスポーツやアルバイト経験を全くしていない人、少しでも経験がある人、どちらを採用したいと思いますか?
そうです。少しでも経験がある方です。
理由は仕事に必要な「最低限のマナー」と「コミュニケーション能力」を持っているからです。決して、スポーツ経験者は単純に体力があって、ガッツがあるから有利ではありません。
スポーツ経験者は下記の点について、アピールができます。
- 挨拶などの礼儀正しさ
- 計画性を持って取り組む
- メンタルが強い(負けず嫌い)
挨拶などの礼儀正しさ
部活に入ると先輩、後輩の縦社会です。当然先輩にしっかり挨拶をしなければ、必ず怒られますよね。
・「おはようございます!」
・「ありがとうございました!」
・「お疲れ様です!」
これらの声掛けは意識してするのではなく、すでに体が覚えていますよね。
会社に入ると一番最初に習うのが挨拶や電話受け、名刺の受け渡し方です。慣れるまで自信がないので声が出ず、出たとしても小さい声になります。しかし、スポーツ経験者は何の問題もなくできるです。
スポーツマンは声出しはもちろんですが、礼儀正しさが身に付いているため、ビジネスマナーの習得が早いのです。
何年たっても挨拶は
基本ですからね
計画性を持って取り組む
試合が近くなると特に目的意識をもって練習に取り組みます。先輩の立場になれば、練習の組み立てからスケジュール管理まで行います。試合に向けて、徐々にレベルを上げ仕上げていきますよね。
仕事も一緒で目標に対して、1週間、1ヶ月、1年単位で計画を練らなければなりません。計画通りいかなければ、軌道修正が必要です。行き当たりばったりだと、成果は長続きしません。
成果をだすには準備と計画が大事なのです。スポーツ経験者は試合を逆算して、練習メニューを組み立てるのが習慣化され、計画性に優れています。
メンタルが強い(負けず嫌い)
バレーボール、バスケットボールの団体戦や陸上競技のように個人戦でも試合になると独特な緊張感があります。そのため、自分自身をセルフコントロールできるよう、メンタル面がすでに鍛えられています。また、何度も悔しい思いをしているので、負けず嫌いな人が多い。くやしさをバネにできるタイプは貴重です。
また、きつい練習に耐えて、自分を追い込んでいるため、あの時の苦しさに比べれば、困難があってもどってことないと開き直ることができます。
採用者が自己PRを評価するポイント
自己PRにスポーツ経験をいれるだけでは評価されません。面接官から高評価を得るには、具体的にどんなポイントに気をつければよいのでしょうか?
- 実績よりプロセスを重視する
- 具体的なエピソードを盛り込む
- 自分の強みを必ず入れる
実績よりプロセスを重視する
よく勘違いされやすいのですが、成績を評価されると思い、自己PRに実績だけを盛り込むことです。例えば、全国8位入賞、県大会優勝とすごい実績があれば、アピールしたくなりますよね。
でもほんとにすごい実績があれば、実業団から必ず声がかかります。よって面接官は、実績がすごくて驚くことはあっても評価には直結しません。むしろ、結果より試合までのプロセスが重要なのです。
結果よりプロセスの面で、どんな行動をしたのかが評価されます。
例えば、従来のやり方からパスワーク中心の練習方法に変える提言をした結果、連携がよくなりチームワークが格段に向上した。
このように面接官へ自己㏚した方が評価されるのです。
面接官は成績などの結果ではなく、努力の積み重ねや考え方を評価しています。
実績ではなく、プロセスが評価される!
具体的なエピソードを盛り込む
面接官はあなたが伝えた自己PRを目をつぶって、光景が映像として浮かべば、具体的でわかりやすいと判断します。逆に全く浮かばないなら、抽象的なエピソード表現になっており、マイナス評価とします。
<悪いエピソード例>
私は逆境に強いです。
バレーボールの試合中、私はどんなにつらい状況下でもチームメンバーにしっかり声掛けができます。その結果、みんなを鼓舞し、ひとつにまとめることができました。
<良いエピソード例>
私は逆境に強いです。
バレーボールの県大会決勝で10点以上の大差をつけられ、負けていましたが、チームメンバーひとりひとりに「気持ちで絶対に負けるな」と声をかけていきました。結果、チーム全体が鼓舞し、大逆転することができました。
同じ話ですが、具体的なエピソードを盛り込めば、全然説得力が違いますよね。
映像として頭の中で
思い浮かびましたか?
自分の強みを必ず入れる
自分の強みを必ず入れなければなりません。自己PRとは、わかりやすくいうと、自分の売り込みなのです。どうやったら、自分を面接官に高く売れるか、考えなければなりません。
そうなるとまず、自分の強みを単刀直入に伝える必要があります。一度や二度しか会えない相手にはストレートに思いをぶつけないと伝わりません。
よって、冒頭に自分の一番の強みを訴えるのです。
・私は強みは○○です。
・私は○○に自信があります。
・私のアピールポイントは○○です。
・私の長所は○○です。
・私は○○することが得意です。
面接官にまず、どういった人間なのか訴えて、その後に具体的なエピソードを説明すれば評価されます。
逆に後から強みを足すと、面接官は冒頭からどんな強みがあるのか考えながら読んだり、聞かなければなりません。結局、何が言いたいのかわからないことが結構あります。
時間は限られているので
ストレートに伝えましょう
スポーツ経験を活かす自己PRの例文
スポーツ経験を活かすには、エピソードに野球、サッカー、テニス、陸上競技でつちかった経験を盛り込む必要があります。
自己PRをいざ作ろうとすると、どうやって文章構成をしていけばよいのか、悩みます。そこで簡単に文章作成できるコツを教えます。
- 自己PRの作成手順
- ①自分の強みをはっきりと打ち出す
②強みの理由を述べる
③具体的なエピソード
④結論
パートを4つにわけ、順に組み立てると簡単に作成できます。PREP法という手法を用いると説得力が、増します。
結論→理由→具体例→結論の順に説明すればOKです。
例文①
①私の強みは分析力です。
②水球を3年間取り組んでいますが、負けた試合を分析すると後半に追いつかれ、逆転されることが多いと気づきました。私はその原因は戦術ではなく、選手のスタミナ不足と考えました。
③キャプテンと話し合い、練習メニューを大幅に変えました。そこで体力をつけるため、水泳5㎞や立ち泳ぎ1時間を取り入れました。その結果、体力がつき、試合で逆転負けすることが大幅に減りました。
④このように原因をしっか分析できれば、対策を立てることができます。仕事も同様に壁にぶち当たれば、必ず原因があると考えています。その際はしっかり分析力を発揮し、仮説検証を繰り返し、必ず乗り越えていきます。
例文②
①私のアピールポイントはやり抜く力です。
②箱根駅伝への参加を目標にこれまでハードな練習を積んできました。雨の日、風の強い日も関係なく、練習メニューを1日も欠かさずやり抜きました。
③お陰で10000mの持ちタイムは3年間で1分以上更新することができました。ただ自分だけの力だけでは継続は難しく、ライバルの存在があったからこそ、ここまで続けることができました。
④残念ながら箱根駅伝の出場は叶いませんでしたが、ここまでやり抜いたことはすごい自信になりました。仕事では持ち前の負けず嫌いを発揮し、とことんやり抜きたいです。
スポーツマンは普段から勝負事に徹しているので、負けん気や根性を全面に打ち出しても嫌みになりません。
逆にそういったことを
面接官はのぞんでますからね
>>【自己PR】エピソードが思いつかない!9割の人が答えてるネタ【ベスト5】
自己PRのたたき台
やり方はわかったが、文章を一から考えるのが面倒、たたき台から考えたい。そう思ったなら、自己PR作成ツール(無料)を試すとよいです。3分ほどでたたき台が完成します。
どんな企業がスポーツ経験者を欲しているの?
どんな企業がスポーツ経験者を欲しているのでしょうか?
スポーツ用品メーカー、スポーツジム関係がすぐに頭に浮かびますが、他にも多数あります。(そんな単純ではありません)
実はスポーツに全く関係ない業界の方が欲しているのです。販売をメインとする営業職、製造工場でチームワーク必要とする技術職と忍耐力が必要な研究職などです。
採用する側からすれば、運動をしていない学生に比べるとコミュニケーション、チームワーク、礼儀、上下関係、忍耐力、行動力、計画力の面で優れていると感じています。
私の会社でも営業部門から新卒でスポーツ経験者が欲しいと要望がでたことがありました。すぐ愚痴やへりくつをいうタイプより、まず果敢に挑戦する学生をのぞんでいたのです。その時はアメフト部とケイリン出身者を営業部門に配属させました。今は営業チーフと営業主任として活躍してくれています。
欲している企業の探し方
スポーツ経験者を欲している企業を探すにはどうしたらよいのでしょうか?
もちろん、スポーツ用品やトレーニングジムの企業を探すことではありません。
また、マイナビやリクナビからでは、探せません。
履歴書やエントリーシートでアピールするより、もっと手っ取り早い方法があります。それはスポーツ経験者用の就活サイトを利用すればよいのです。
欲している企業の就活サイト
に登録が一番近道!
スポーツ経験者の就職支援サービス(学生向け)
決して、スポーツ用品メーカーだけの就職あっせんではありません。また、事業団への誘いでもありません。いわゆるガチではなく、サークル、部活を中心に学生生活を送っていた方が対象になります。
運動が好き、スポーツが好きで部活に入った方も歓迎です。
純粋にスポーツ経験者を欲している企業へアプローチしてくれるエージェントなのです。もちろん無料でサポートしてくれます。
- 紹介実績(一例)
- ・KDDI
・リクルート
・キャノン
・XEBIO
・商船三井
・電通デジタル
・中央電力
・リブセンス
・その他多数
>>公式HP:アスリートエージェント
スポーツ経験をいかさない手はないですね。企業から高く評価をされるのはわかりましたよね。あなたのその負けず嫌いが評価されるのです。
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スポーツ経験と捉えてもらえない事例
自分の中では立派なスポーツ経験を話しているつもりだけど、面接官から「それはスポーツ経験とは言わないよ」という事例があります。
面接官はあくまでもスポーツ経験者と呼んでいるのは大会で試合をするような競技を指しています。例えば、野球、サッカー、バスケ、バレーボール、バドミントンなどです。マイナーなカバディ、スポーツチャンバラ、セパタクローも、試合をすれば、立派なスポーツ経験者といえます。
文化系の吹奏楽、茶道、囲碁将棋はスポーツに該当しません。その他、趣味で筋トレするのにトレーニングジムへ通うのも違います。筋トレ自体を自己PRするのは構いませんが、スポーツ経験者には該当しません。
やはり試合を行わないサークル活動や同好会はスポーツ経験として自己PRすることは難しいです。
その他、eースポーツは名前がスポーツと付いていますが、全く別物と認識されています。
まとめ
スポーツ経験を自己PRするには何を強みとして伝えるかが大事です。ただ、野球、サッカー、バレーボール経験を長くやっているから、また大会で優勝した実績だけで評価されません。
あくまでもプロセスのエピソードを話すためにスポーツ経験を利用することが大切です。面接官が目をつぶって、光景が浮かべばよい自己PRと言えるでしょう。
そのためにはまず、①しっかり強みを伝える➡②強みの理由を述べる➡③具体的なエピソードを盛り込む➡④結論の順に自己PRを作成すれば、面接官から評価されるでしょう。
特にスポーツ経験者は自己PRの中に継続、努力、根性、忍耐、計画、集中とよい連想を生みやすいため、是非作成してみましょう。