「研究が忙しいから、就活する暇がないんだ!」っと叫びたくなる気持ちはよくわかります。日々データ取りをしているから、簡単には休むわけにはいかないですもんね。
研究に没頭する日々を送る学生や院生にとって、就職活動との両立は大きな壁として立ちはだかります。
特に理系の学生は、実験や論文に多くの時間を費やさなければならず、就活に十分な時間を割けないという悩みを抱えます。ほんと私も経験していますが、研究室やチームによって忙しさがかなり違うのは不公平ですよね。
企業情報の収集、応募書類の作成、説明会や面接への参加など、就活には多くの時間と労力が掛かります。研究室での活動が多忙を極める中で、これらのタスクをこなしていくのは容易ではありません。
私は大手企業の採用活動に15年以上携わっている現役面接官です。採用側の立場から就活生へアドバイスをしています。
- 研究と就活の両立が困難な要因
- 忙しい中でもできる就活の第一歩
- 研究と就活、両立のコツ
- 具体的なアクションプラン
この記事を読めば、研究が忙しくて就活が不利になる考え方から、逆にその研究熱心さを強みに変えることができると気づきます。結果、現状を打破して、就活を進めることができるようになるでしょう。
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研究と就活の両立を困難にする要因

まずは頭の中を整理していきましょう。
研究のスケジュールは、実験の進捗状況や予期せぬ結果によって変動することが多く、計画通りに進まないことがほとんどです。
一方、企業の採用スケジュールは、応募締め切りや会社説明会、面接日が固定されているので、研究の都合に合わせて調整することは難しいのが現状です。
このように、柔軟な対応が求められる研究と、期日が厳守される就活という、相反する二つの活動を同時に進行させることは、あなたにとって大きな負担になっていないでしょうか?
研究に時間を取られ、就活が思うように進められない現状に対し、「どうしたらいいのか?」とあなたと同様に悩む学生は少なくありません。
私も研究していた頃はかなりハードワークで、就活に割く時間も限られていました。先生の考え方も今と違って、「就活より研究を優先するのが当たり前だろ」という圧があったので大変でした。
<同時進行しているので負担が大きい>
・研究スケージュールは柔軟性が求められる
・就活スケジュールは期日が決まっている
忙しい中でもできる就活の第一歩

就活だからと言って、研究を簡単に止めることは難しいですよね。よって、研究の隙間で就活をすることが必要になります。
まず、どのようにして、第一歩目を踏み出すかが重要です。一歩がでれば、必然と二歩目が出せるようになりますから。
<忙しい中でもできる就活の一歩>
・時間が限られる中での効率的な企業リサーチ方法
・短時間で最大限の成果を出せる応募戦略
時間が限られる中での効率的な企業リサーチ方法
研究に忙しいあなたが効率的に企業リサーチを行うためには、ネット環境を最大限に活用することが重要です。
これは一般的な方法です。
<一般的な企業のリサーチ方法>
・関心のある企業をネット検索する
・就活サイトに登録して情報を得る
まず、あなたが関心ある企業の公式サイトを隅々まで確認しましょう。特に「企業情報」「採用情報」「IR情報」のセクションは、企業の理念、事業内容、財務状況などを把握する上で非常に役立ちます。
マイナビやリクナビなどの大手就活サイトに登録すれば、効率的な情報収集に役立ちます。

隙間時間を利用して、検索してみます
次のは時間が本当にない人向けです。
<就活に時間がほとんど取れない場合>
・Googleアラートを用いた最新情報の自動収集
・ChatGPTを活用した企業の分析
目的を絞った検索戦略を用いることで、効率的に必要な情報にたどり着くことができます。例えば、企業のミッション、価値観、最近の業績、応募職種の要件など、自身が重要視するキーワードに焦点を当てて検索を行いましょう。
Googleアラートやニュースアグリゲーターを設定しておけば、気になる企業の最新情報を自動的に収集することができます。
設定方法はこちらのサイトを参考に>>Googleアラートで情報を自動収集
さらに、ChatGPTのようなAIツールを活用すれば、企業の概要や主要なニュースを短時間で把握することが可能です。
このように、ツールを効果的に活用することで、情報収集にかける時間を大幅に削減できます。
短時間で最大限の成果を出せる応募戦略
時間が限られているあなたにとって、応募戦略も効率性を重視する必要があります。
闇雲に多くの企業に応募するのではなく、自身の研究内容やキャリア目標との関連性の高い企業に絞って応募することが重要です。自身の研究スキルや知識が直接活かせる企業を選ぶことで、選考通過の可能性が高まります。
例として、
・情報処理系ならIT関連企業へ
・電気、機械系なら家電、自動車関連企業へ
・化学系なら化学(電子材料、繊維、農薬)関連企業へ
・生物、農学系なら食品、医薬関連企業へ
・土木、建築系なら建築、住宅メーカー企業へ
OB・OG訪問も、忙しい就活生にとって非常に有効な戦略です。
大学や研究室の卒業生や興味のある企業に勤めている人に話を聞けば、企業の内部情報や社風、研究の重要性などを知ることができます。
OB・OG訪問を通じて得られた情報は、応募書類の作成や面接対策に大いに役立ちます。また、場合によっては推薦や選考におけるアドバンテージにつながる可能性もあるでしょう。
OB・OGを知らなくても、関心ある企業に勤めている社員から直接情報を得ることができます。
>>大学関係なくワンタップでOB・OG訪問ができる!Matcher(マッチャー)
研究と就活、両立のコツ


研究がベースになっているので、いかに就活を組み込んでいくかがカギとなります。
就活日程を研究スケジュールに組み込む方法
研究と就活を両立させるためには、綿密なスケジュール管理が不可欠です。
就活のタスクを、研究の重要な締め切りと同様に扱い、カレンダーに明確に落とし込みましょう。デジタルカレンダーやタスク管理アプリを活用することで、効率的にスケジュール管理ができます。
両立ができない人はスケジュールに落としていないので、行き当たりばったりになっています。
私もいくつものタスクをこなすときは、手帳に記入するだけでなく、パソコンのデスクトップにメモ機能で計画を見える化しています。
限られた時間の中で最大限の成果を出すためには、タスクの優先順位付けが重要です。応募締め切りが迫っている企業や重要な就活イベントなど、優先度の高いタスクに集中しましょう。
多くの企業に漫然と応募するよりも、興味のある企業に絞り、質の高い応募書類を作成することに注力する方が効果的です。
指導教授への相談の仕方
研究と就活の両立において、指導教授の理解と協力は非常に重要です。
<指導教授との共有事項>
・早い段階で就活スケジュールを共有する
・研究は疎かにしないことを説明する
・どのような企業に就職したいか伝えておく
就活を始めるにあたっては、できるだけ早い段階で指導教授にその旨を伝え、相談するようにしましょう。面接や合同企業説明会への参加など、就活に必要な時間について、事前に教授に共有しておくことが大切です。
指導教授に相談する際には、研究へのコミットメントを強調しつつ、就活の重要性も丁寧に説明することがポイントです。
将来のキャリアにとって就職活動が不可欠であることを理解してもらい、就活期間中も研究に支障が出ないよう、具体的な対策を提案することも有効です。
例えば、研究の進捗状況を定期的に報告したり、不在にする期間の研究計画を事前に提出したりするなど、教授の懸念を払拭するよう努めましょう。
自身の研究スキルや経験が、企業にとってどれほど魅力的な人材であるかを伝えることも、教授の理解を得る上で役立ちます。昔と違って今は、研究室からの就職実績が教授にとっても評価につながるため、積極的にアピールしましょう。



まずはゼミの先生へ相談してみます
具体的なアクションプラン


では具体的にどのように行動してけばよいのか、経験も含めアドバイスします。
スキマ時間をうまく活用する
研究で忙しいあなたでも、日々の生活の中で生まれるスキマ時間を有効活用することで、就活を進めることができます。
例えば、電車での移動時間を利用して業界ニュースを読んだり、気になる企業の情報をスマートフォンでチェックしたりすることができます。実験の合間や待ち時間には、応募書類を見直したり、面接でよく聞かれる質問への回答を考えたりするのも良いでしょう。
例えば、このような時間活用はどうでしょうか?
・移動時間 → 業界ニュースや企業情報をチェック、面接で話せるネタをストック
・休憩時間 → 志望動機・自己PRのブラッシュアップ、履歴書の整理
・実験待ち時間 → エントリーシートの推敲、面接での受け答え練習
このように短時間でやる方が意外とできるものです。私も仕事で複数のプロジェクトを掛け持ちしていますが、隙間時間を活用して
ネット環境や就活アプリの活用をすれば、移動中ちょっとした休憩時間にも効率的に就活準備を進めることができます。面接対策アプリで頻出質問を練習したり、ChatGPTを活用して志望動機や自己PRのたたき台を作成することができるでしょう。
例えば、下記のアプリを使ってみてはいかがでしょうか?
・Googleアラート:興味のある企業の最新情報を自動で収集
・OneNote/Google Keep:就活メモをスマホで管理
・ChatGPT:志望動機や自己PRのベースを作成



便利なツールは使わないともったいないですからね
研究を強みとしてアピールする方法
こんなに忙しく研究に没頭できることを就活で使わない手はありません。
自身の研究経験は、就職活動において強力なアピールポイントとなります。
研究活動を通じて培われたスキルは、多くの企業が求める能力と合致しています。例えば、長期にわたる研究は、粘り強さや継続力を示すことができます。
★アピールポイント
・実験計画の立案
・データ分析
・問題解決の経験
・変化を見逃さない力
・継続の重要性
・チームワーク力
・レポートのまとめ
これらをアピールする上で具体的な根拠となります。研究プロジェクトの管理や論文作成の経験は、時間管理能力や組織力を示すものとして評価されます。
こえだけ一生懸命打ち込んでいるため、研究スキルを最大の武器にしなければなりません。
採用側の立場から言えば、自己PR、ガクチカは研究スキルを最大限活用すれば、申し分ありません。これだけやっている自負があるなら、ネガティブに考えるのではなく、逆手にとって最大の武器に変えましょう。
応募書類や面接でのPRする軸が決まれば、あとは結構ラクです。普通は、軸を決めるまでが相当時間がかかるのです。部活、アルバイト経験など何を柱に考えていけばよいのか、悩むところですから。
研究のスキル | 企業で活かせる能力 | アピールポイント |
実験計画の立案 | プロジェクト管理能力 | 限られた時間とリソースの中で最適な計画を立て、実行する力 |
データ分析 | 論理的思考・意思決定能力 | データに基づき、問題を分析し適切な判断を下す力 |
問題解決の経験 | 課題発見・解決力 | 予期せぬトラブルを解決し、最適なアプローチを考える力 |
小さな変化を見逃さない | 柔軟な対応力・リスク管理 | 研究や業務の中で変化を素早く察知し、適切に対応する力 |
チームワーク | 協調性・コミュニケーション能力 | 研究チームでの共同作業を通じて培われた円滑なコミュニケーション力 |
継続の重要性 | 忍耐力・粘り強さ | 長期的なプロジェクトを完遂するための忍耐力と継続力 |
レポートのまとめ | プレゼンテーション能力・情報整理力 | 複雑なデータを整理し、分かりやすく伝える力 |
面接や応募書類では、これらの研究経験を具体的なエピソードとして語ることが重要です。研究における課題、自身の役割、取った行動、そしてその結果を明確に伝えましょう。
研究内容の詳細な技術的な説明に終始するのではなく、研究を通じて得られた学びや成長、そしてそれがどのように企業の業務に活かせるのかを具体的に示すことが大切です。専門知識のない採用担当者にも理解できるように、分かりやすい言葉で説明する練習もしておきましょう。
出遅れても大丈夫な就活サイトを活用する
就活サイトは一般的なマイナビやリクナビだけではありません。専門の就活サイトを使うと様々なメリットがあります。
<専門の就活サイトを活用するメリット>
✅業界、職種に特化した情報が豊富
✅選考フローがスムーズ
✅業界経験者や専門家がサポート
✅逆求人・スカウト型の求人が多い
✅就活後期でも選考が残っている企業が多い
下記の中から、気になる専門の就活サイトをチェックしてみましょう!
・理系の就活イベント専門:アカリクイベント
・理系を専門に扱っている:アカリク
・現役面接官が運営している:ユメキャリAgent
・新卒エンジニア志望向け:レバテックルーキー
・就活に出遅れた人向け:新卒エージェント UZUZ
・理系の大学院生専門向け:アカリク就職エージェント
・逆求人サービス向け:OfferBox
昔と違って、就活のスタートが遅れても十分挽回が可能です。私の会社では6月までが一次募集、7月から二次募集を開始します。内定辞退により、どの会社でも追加募集があります。
一番の問題は焦って、闇雲にエントリーしまくることです。そうなると就活の軸や志望動機がブレブレになるため、簡単に内定獲得はなりません。
結果的に就活期間が長くなり、研究への負担がさらに増すでしょう。



専門の就活サイトを活用すれば内定への近道になります


研究と就活の両立に関するQ&A


同じ悩みを持っている理系の就活生は多いです。では多い質問に対して答えていきます。
- 研究室の教授が就活に対して理解度が低いです。どう説明したらよいですか?
-
将来やりたいことを丁寧に説明し、就活の具体的なスケジュールを示す。
- 研究の都合で会社説明会のスケジュールと中々合いません。どうしたらよいですか?
-
エントリーしたら、アーカイブ動画で説明会をしている会社が多いです。そちらを中心に探してはどうでしょうか。
- 面接で何度も研究を休むのが難しいですが、何か策はありますか?
-
オンライン面接を有効に活用しましょう。今は一次、二次面接がWeb面接の会社は多いです。
- 研究でインターンシップに参加できなかったのですが、面接では不利になりますか?
-
不利にはなりません。しっかりあたなの熱意をぶつけましょう。そちらの方が大事です。
- 面接で研究が忙しくて出遅れたと正直に言った方がよいですか?
-
面接官から質問されたら、答えてください。その際は研究への熱意と得られた学びをアピールしましょう。
まとめ
研究に忙しい学生が就活を成功させるためには、戦略的かつ辛抱強い姿勢が重要です。
就職活動は時間がかかるプロセスであり、すぐに結果が出るとは限りません。焦らず、一つ一つのステップを着実に進めていくことが大切です。
「研究が忙しい=不利」と考えるのではなく、研究経験を強みに変える視点を持つこと意識が大事です。研究を通じて培われた分析力、問題解決能力、時間管理能力、そして粘り強さは、多くの企業が求める資質です。私の会社でもその点は高い評価ポイントとしております。
自身の研究経験を自信を持ってアピールすることで、忙しい中でも必ず就活を成功させることができるでしょう。