採用担当者は就活において、留年をどう判断しているか知りたくないですか?
そこで留年に関する疑問を現役の採用担当者である「はれきち」がお答えします。
- 留年に関する疑問
- ・留年は就職に不利となるのか?
・2留、3留年はどう評価されるの?
・理由を聞かれた場合、どう返答すべき?
・そもそも留年は面接でバレるの?
・面接官は留年について何を知りたいの?
この記事を読めば、採用担当者は留年について、どんな理由であれ、マイナス評価と考えています。ただし、大きく不利になるのではなく、小さなマイナスのためすぐに取り返すことができます。理由は回りくどい言い訳より、反省していることを伝えた方がよいとわかります。
質問されてあわてないよう、あらかじめ答えを準備しておくとよいでしょう。
留年の理由は言い訳するより反省点を伝える方がいい
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留年は就職に不利となるのか
留年した方が一番知りたいところですよね。
結論、留年はマイナス評価となります。したがってストレートに卒業する人と比べると不利になります。
ただし、大きなマイナスではなく、小さなマイナスです。よって、挽回は十分可能です。
よく考えてみてください。
面接官は親世代以上の方がほとんどです。自分の子供に年間100万以上の学費を払い、プラス生活費まで援助しています。
私は、自分の子供を大学へ通わせるようになり、こんな大変だったのかと痛感しています。もし子供が留年となれば『いい加減にしろっ!』と発狂するでしょう。
親不孝者とまでは言いませんが、厳しい目が向けられるのは当然です。だからストレートに卒業する人と比べ留年は同じ評価となりません。
ちなみに留年割合は私が面接官をしている時は、10人に1人ぐらいです。ちなみに留年理由がポイントで落とした人はほとんどいません。だから安心して大丈夫です。
- 備考
- 世間一般に留年率は理系の方が高く、15~20%の割合と言われています。その中には中退も含まれています。
大きなマイナス評価となる事例
先ほど小さなマイナスと言いましたが、理由によっては大きなマイナスになる場合があります。
理由によって、採用者の評価はかわります。
×:全然ダメ
△:あまりよくない
〇:許される範囲内
- 朝が弱く、欠席が多かった(評価:×)
- パチンコなどのギャンブルにはまった(評価:×)
- 学業よりアルバイトを優先した(評価:△)
- 麻雀やネットゲームにはまった(評価:×)
- 教授とケンカしソリが合わない(評価:×)
- 授業がつまらないと感じたため(評価:×)
- 友達と遊びすぎた(評価:×)
- サークル活動や部活をやりすぎた(評価:△)
- 単位数を勘違いしていた(評価:〇)
- 単位取得の見込みが甘かった(評価:△)
- 交通事故で授業に参加できなかった(評価:〇)
- 休学し、海外留学をしたため(評価:〇)
ほとんどの場合、本業(学業)以外のことに夢中になり、単位が足りず留年となっています。
印象の悪い順だと遊び>アルバイト>部活の順になります。
学生時代は時間がたっぷりあり、一人暮らしをすると誰からも文句を言われません。そのため、気のゆるみから本業がおろそかになってしまいます。
もし、ギャンブルや遊びにはまって留年したなら、言わない方が絶対によいです。ろくでもない人間と判断され、大きなマイナスとなるでしょう。
ただ、留年をしたからといって落ち込む必要はありません。卒業見込みまでたどりついたのですから。私からすれば、「中退しなくてよかったね」といいたいです。中退は本当にもったいないですから。
2留、3留年の評価とは
1留年ならまだしも2留、3留だと採用担当者からはどう思われているのでしょうか?気になりますよね。当然ですが、マイナス評価となります。
面接官側からすれば、長年留年するにはよほどな理由があるだろうなと思っています。
私は興味があるので多く質問するでしょう。
- 面接官から想定される質問
- ・留年してまで夢中になったのはなぜですか?
・留年した後悔はないですか?
・人生の中でその経験はいかされそうですか?
・なぜ中退せず卒業しようと思ったのですか?
・今もそういう衝動にかられることはありますか?
1年の留年はかわいいものですが、2年3年となるとこだわりが強くちょっと変わった考えの持ち主と判断されます。
事前に2留、3留は質問攻めにあうことを想定した方がよいでしょう。回答としては言い訳をせず、反省の弁と前向きな意見を心がけるとよいです。
ただし、質問にうまく答えることができれば、大きなマイナスとはなりません。
理由を聞かれた場合の返答
留年した場合、どんなきれいごとを並べても面接官は話半分で聞いています。なので理由を正当化することは絶対にやめましょう。
特に留年したことで、よい経験ができた的な言い回しは感心されません。
<言い訳に聞こえる理由>
・部活に専念しすぎた
・家計を助けるためアルバイトをやりすぎました
・後半に単位取得を集中しすぎて取れなかった
うまく理由をならべても面接官の反応は冷ややかです。むしろ言い訳に聞こえると余計反感を買われます。
なぜなら、面接官はこれまで留年された方の言い訳をたくさん聞いているからです。
返答の仕方(事例あり)
一番大事なのは話の構成です。
理由→反省→前向きな意見
留年したことを悪いと思っているなら、しっかり反省すべきなのです。
長いと言い訳がましくなるので、簡潔で構いません。この考えは大事なポイントとなります。
<事例>
留年した理由は、アルバイトをやりすぎてしまったからです。
家計の負担を少しでも軽くしようと始めたアルバイトでしたが、責任あるパートを任せてもらい、仕事の楽しさを覚えました。そのため、徐々に学業から遠ざかってしまいました。
結果的に留年し、家計の負担を増やすことになりました。今ではなんて浅はかなことをしたと反省しています。
それ以降は今一番大切なことは何なのか、常に考えて行動するようになりました。親に迷惑を掛けましたので、しっかり働いてお金を返したいと思っています。
留年をして失敗したなと思うなら、素直に反省の弁を伝えた方が好感をもたれます。
ほとんどの人はよい言い訳を必死に考え、説明しますが、むしろ逆効果となっています。
結局、面接官に一番響くのは『親に迷惑をかけたので、しっかり働いて恩返しがしたい』という気持ちです。
面接官は親世代の方が多いため、刺さるフレーズとなります。
留年は採用担当者にバレるのか
そもそも留年は採用担当者にバレるのでしょうか?
答えとしては完全にわかってしまいます。これは本人に確認しなくてもわかるのです。
- 留年がわかる2つのパターン
- ・履歴書の生年月日や年齢
・履歴書の入学と卒業見込み時の西暦
履歴書の年齢でわかる
採用担当者がわかるパターンとして、履歴書の年齢で気づきます。大学4年生であれば、21もしくは22歳となります。記載されている年齢が23歳以上となっていれば、3つの選択肢しかありません。
・大学院
・留年
・浪人
ウソがつけない
大学院へ進んでいれば履歴書に記載されているのですぐにわかります。
留年は入学と卒業見込み時の西暦をみれば判別できます。浪人であれば高校を卒業してすぐに大学へ入っていないですから。
履歴書の学歴や年齢はウソがつけないため、隠すことができません。
面接官として、履歴書は一番最初に名前、顔写真、年齢、出身地、学歴の順にみていきます。その、後趣味や特技、ゼミの内容、志望動機などをみます。よって、年齢は早い段階で確認するため、すぐにわかってしまいます。
浪人はバレても問題視されない
浪人の場合は理由がはっきりしているため、「なぜ浪人したのですか?」と聞かれることはほとんどありません。
⇒志望する大学に合格していれば浪人してませんからね。
一方、留年の方は理由は様々なので、聞かないとわからないのです。
面接官は留年について何を知りたいのか
採用担当者は留年について、何を知りたいのでしょうか?
答えはシンプルで『理由』が知りたいのです。
「なぜ、留年することになったのか?」
そこには特別な理由があるのか、それともただ単にだらしないからなのか。
面接官は理由から何を判断しようとしているのでしょうか?
一言でいうなら、”仕事をする上で支障をきたす要因があるか”を調べたいのです。
- 仕事をする上で人間性に問題ないのか
- 病気やケガであれば、仕事への影響度
仕事をする上で人間性に問題ないのか
だらしない生活を送って、留年したとなれば人間性に問題ありとレッテルを張られます。
たとえば、『遅刻癖がひどくて留年しました』となれば、入社したら同じようなことを繰り返すのではないかと面接官は判断します。
面接官の質問は実は、どの質問もあなたの人間性について、深堀りするものばかりなのです。
今回は留年を引き合いにだしましたが、
・アルバイトでの失敗談
・学生時代に頑張ったこと
・苦労した経験談
これらはどれも最終的に知りたいことは同じなのです。
つまり、あなたの人間性を深く知るための質問です。
入社してもらいたい人物像は、能力だけでなく、性格や考え方、価値観に大きなズレがないことなのです。
病気やケガの影響度
大きな交通事故や大病をわずらって入院したのなら、仕事への影響度がきになります。
ケガや病気の後遺症によってはすぐに任すことできない業務があります。重篤だと不合格の判断材料になります。
私が面接した際に、内臓系に大病をわずらって留年された方がおられました。完治していれば、問題なかったのですが、数年後に手術が必要とのことでした。人間性はよかったのですが、体力的な問題や数年後に長期間休職となるため、残念ながら不合格とした経験があります。
そのほか、虚弱体質がわかれば、技術系の現場は難しいと判断されます。
コミュニケーション力が評価される
面接で一番の合否ポイントはコミュニケーション力があるか、ないのかです。決して、留年したらから、もうダメではありません。
留年の理由を説明している時の表情、姿勢、声のトーンはしっかり見られています。むしろ、理由の中身より、話している雰囲気の方が判断材料にされます。
志望動機、自己PR、ガクチカも同様です。話している中身より、質問に対して的確にこたえられるか、面接官との会話はスムーズなのかを評価されます。
コミュニケーション能力をしっかりアピールできれば、留年のマイナス評価はまったく不利にはたらきません。
>>面接はコミュニケーション能力の高さが一番評価されるって本当?
休学は不利にならない
留年はマイナス評価となりますが、休学の場合は不利になりません。むしろ理由によってはプラス評価となります。
例えば休学して、オーストラリアの語学留学した。あるいはボランティアとしてトルコ地震の対応をしたなど理由は様々でしょう。
- 留年と休学の違い
- ・進級時の単位がたらない⇒留年(授業料かかる)
・大学の許可得て長期間休む⇒休学(授業料免除)
休学の場合も理由を聞かれるため、事前に準備しておきましょう。
目的意識をもって、休学したらならプラス評価となります。しっかりアピールするとよいです。
まとめ
留年はストレートの人と比べ、マイナス評価となります。ただし、大きなマイナスとはならず、十分挽回が可能です。
留年した理由を答える際は、悪いと思っているなら、反省していることを素直に伝えるとよいでしょう。回りくどい言い訳は逆に反感を買われるため、やめた方がよいです。
面接ではコミュニケーション力があるか、ないのかの方が断然重要です。
特に志望動機、自己PR、ガクチカを答える際は表情、目線、姿勢、声のハリを意識するとよい印象となるでしょう。