就活で困るのは意外とお金がかかることです。リクルートスーツ、ネクタイ、ビジネスシューズ、ビジネスカバンの購入です。しかし、スーツ代で想定を大きく超えることはありません。
実は交通費や宿泊費は想定外にお金がかかるのです。
そこで疑問になるのが、企業の面接で利用した交通費はもらえるのでしょうか?補助してもらえるなら、『全額それとも片道分なのか』、『新幹線の指定席に乗っても支給してもらえるのか』です。
私は大手企業の新卒採用活動を15年以上している現役面接官の「はれきち」です。採用する側の立場として、あなたの悩みを少しでも解決できるよう答えます。
- 就活で交通費は原則もらえない
- 最終面接のみ支給してくれる企業がある
- 清算ルールを守らないと支給されない
- 新幹線の指定席は請求できない
- 交通費をゼロ円にする方法
この記事を読むと交通費はもらえないことがほとんどで、最終面接時にもらえればラッキーとわかるでしょう。費用を節約するには工程を考えたり、web面接を絡めると安く抑えることができます。
交通費がもらえる場合は領収書を取っておくよう採用担当者から事前に指示がある
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就活はお金がかかる
いざ就活しようとするとリクルートスーツに合うネクタイがない、スーツに合う革靴がない。ないのなら、購入しなければなりません。
<就活にかかる費用>
マイナビ調べでは就活にかかる費用は全国平均16万強となっています。関東地方でも13万弱の費用を要してます。
特に交通費は住んでいる地域に大きく影響します。北海道、九州に住み東京で就職するなら交通費の負担はかなり大きくなります。
例)千歳⇔羽田を飛行機で往復すれば3万を超えます。
会社説明会、一次面接、二次面接、最終面接と全て東京会場だと4回は行かなければなりません。➡3万×4回=12万/社
東京に数社エントリーすると交通費は尋常じゃありません。さらに宿泊費がかかりますからね。3社を別日で受けると費用負担は軽く30万を超えてきます。
交通費で10万を超えるとかなりの痛手となります。
2019年卒学生、就活にかかった費用はいくら?
参照:マイナビ
最近はweb面接が併用となり、多少負担は軽減しています
面接で交通費はもらえるの?
会社説明会の交通費がもらえないのはわかりますが、一次面接、二次面接、最終面接はどうなのでしょうか?
答えとしては『原則、交通費はもらえない』と認識しておきましょう。
「全額自己負担」と覚悟してください。ただし、一部の企業で交通費を支給する場合があります。
交通費を負担してくれる会社はありますが、最終面接のみと限定されています。会社説明会、一次面接では就活生のエントリー数が多く、交通費を支給するところはありません。
二次面接、最終面接と人数が絞れてくると交通費を支給してくれる会社はあります。ちなみに私の会社では最終面接のみ交通費を支給しています。
支給する企業は全額負担から一部負担、片道のみ、上限設定ありと様々です。
<企業負担例>
・往復の交通費全額負担
・片道の交通費負担
・上限1万円までの交通費負担
・一律2000円支給
支給される場合は採用、不採用に関係なくもらえます。不採用になったからといって返す必要はありません。
内定式や入社式は会社行事のため全額負担してくれます。
精算ルール5つの注意点
やったー、交通費をもらえるのですが注意点ありますか?
社会人となれば交通費精算に慣れてますが、就活生はピンときませんよね。交通費の清算にはルールがあるので注意してください。このルールを守らないとせっかくの交通費がもらえなくなります。
大原則は実費精算ということです。実際に支払った金額を正確に精算することです。
<精算時の注意点>
- 公共交通機関を利用する
- 飛行機を利用してよい
- 宿泊費用は原則もらえない
- 交通費の計算方法
- 領収書の宛名
公共交通機関を利用する
移動は公共交通機関を使うルールとなっています。タクシー代や自家用車のガソリン代は請求できません。
使用しても構いませんが、請求できないことを覚えておきましょう。飛行機、電車、地下鉄、バス、フェリーの利用は問題ありません。
ただし、新幹線や電車に乗る場合はグリーン車、指定席はダメです。自由席にしましょう。最短ルートの費用は請求できますが、遠回りのルートを選択することはできません(全席指定席の場合は除きます)。
特急を利用し、全席指定席の場合は指定料金を含んで清算してください。
※新幹線を使用するときは100キロ以上離れている場合に使用しましょう。新横浜→東京、大宮→東京だと距離短いので電車を使用してください。
飛行機を利用してもよい
飛行機を使ってはダメだと思ってませんか?遠い場合は使って構いません。ただし、大阪ー東京間は新幹線を利用しましょう。
LCC、ANA、JALのどれでも可能です。面接日時が決まっているなら、早割価格を選びましょう。時間の変更がある場合は通常価格でよいです。
遠方の人は無理して、新幹線、高速バスを利用しなくても大丈夫です。
特に北海道、九州、四国から東京なら使用した方がよいです。肉体的負担の少ない飛行機を選択しましょう。
宿泊費用はもらえない
宿泊費用はもらえい場合がほとんどです。例えば朝9時からの面接だったので前泊した。その宿泊代は請求できるかと言えば難しいです。
その場合、移動するため昼からの面接に変更できないか問い合わせましょう。人事部が融通を利かしてくれるはずです。
会社側が許可を出してくれれば、宿泊は可能です。その場合、5000~1万未満のビジネスホテルを選択すれば問題ありません。
交通費の計算
乗り換えが多いと金額がわかならなくなりますが、ネットの路線情報で合計金額がわかります。どの路線を使うと早く到着するかもしくは安い金額のルートを確認できます。
支払いは現金やクレジット払いでも構いません。
少しでも交通費を浮かせようとして、格安チケットで購入することはおすすめできません。
格安チケットセンターで購入は領収書の発行が公共交通機関ではないので、ダメです。
請求金額とネットで調べた価格が大きくズレていると採用担当者から指摘が入るので、正確に申請してください。不明な点は採用者へ問い合わせましょう。
領収書の宛名
領収書をもらうときの宛名は『○○株式会社』と正式な会社名でもらいましょう。
○○(株)ではダメです。空欄や上様もダメです。日付が入っていないと認められないので、記入されているか確認しましょう。
領収書をネットからプリントアウトできるのであれば、そちらを利用しても構いません。
一番大事なのは領収書を紛失しないことです。
新幹線、飛行機の領収書は必要ですが、在来線、地下鉄、バスは不要の場合が多いです。
交通費をメールで連絡する場合
事前に交通費をメールで連絡することがあります。当日、現金を受け取るパターンと後日振り込まれるパターンに分かれます。
<メールの書き方>
○○株式会社
△△様
お世話になります。
○○大学○○学部○○学科の□□と申します。
連絡頂きました交通費について、お伝えします。
京都→品川→新宿 13,320円(※往復であれば×2)
(新幹線及びJR利用)
お手数ですが、何卒よろしくお願いします。
★住所及び名前(差出人)
実費精算なのでICカード、切符、学割で合計金額が変わります。領収書が必要になるので差異がないようにしましょう。
交通手段が飛行機、新幹線、高速バスなのか示すと親切です。
交通費をもらった場合のお礼について
交通費をもらった場合はお礼メールが必要なのでしょうか?
答えは不要です。
最終面接で交通費をもらったなら、その場でお礼を伝えれば十分です。あるいは面接時に「交通費を負担していただきありがとうございました」と伝えた方が印象に残ります。
お礼メールをしたからといって、加点や印象に残ることはありません。どうしてもお礼を伝えたいなら、送っても構いません。
その際は電話ではなく、必ずメールでお伝えしましょう。
- 面接後の交通費お礼メール
- ○○株式会社
人事部課長△△様
お世話になります。
先日、最終面接を受けた○○大学〇学部の○○です。
面接の際に交通費の負担をして頂き、誠にありがとうございました。
まずは取り急ぎ、面接及び交通費負担のお礼を申し上げたく、連絡いたしました。
何卒よろしくお願い致します。
<住所>
○○大学〇学部○○(名前)
短く簡潔にまとめた文章がよいです。気持ちをお伝えするのが目的なので、なるべく早くメールを送りましょう。できれば頂いた翌日にはメールするとよいです。さすがにもらって1週間後では遅すぎますからね。
交通費負担をする企業のメリット
なぜ企業は交通費を負担してくれるのですか?
もし企業が交通費を負担してくれれば、かなり助かりますよね。特に地方から東京へ移動するとお金がかかります。
では企業側のメリットはどこにあるのでしょうか?
<企業が交通費を負担するメリット>
・企業イメージが上がる
・良い人材を確保できる
・他社と差別化できる
企業イメージが上がる
一番のメリットは企業イメージが上がることです。『就活生に優しい』、『会社の誠実性』、『儲かっていること』をアピールできます。優良企業じゃないとできませんからね。
当然、交通費を支給した方が就活生想いの優良企業と判断できるのです。
私の会社も最終面接のみ交通費を全額支給しております
良い人材を確保できる
面接を受けたいが、遠くて交通費がかかるので遠慮したい人を呼び込むことができます。入社意欲のある就活生には惜しみなく、負担したいのが正直なところです。
交通費負担がネックになって、あきらめることはよくありますから。
他社と差別化できる
ライバル会社と差別化しやすいです。同業種であれば、どちらの面接に行きたいですか?もちろん交通費支給する企業に集まります。
企業はできるだけ多くの就活生を集めて、良い人材を選びたいですから。ライバル会社より応募数を増やすことができます。
交通費がもらえるか確認する方法
交通費がもらえる企業はどのようにして確認すればよいのでしょうか?確認したくても企業説明会や面接で質問しづらいですよね。
私の経験上、過去に聞いてきた人はひとりもいません。
ホームページで交通費の支給の有無、支給限度額について事前に知らせることはまずありません。支給の有無を知る方法は2つあります。
①例えば、二次面接後に
二次面接が合格すれば、次の最終面接は交通費を片道分支給するので、領収書とハンコを持参ください。
と言われます。
②もしくは、合否通知のメールまたは案内に同様のことが記載されます。
二次面接合格の連絡
最終面接は交通費を全額支給するため、指定のフォーマットに記入し持参ください。
その際、領収書とハンコをお願いします。
どうしても確認したい場合はOBに聞く、もしくはネットの書き込みで確認しましょう。
企業は善意で支給しているため、問い合わせたり、面接で質問すると嫌悪感を持たれるので控えましょう。
就活費用を圧縮する方法
交通費は支給されるかどうかわかりません。もらえればラッキーです。このぐらいの気持ちでいましょう。よって、交通費は圧縮しなければなりません。
就活の交通費を圧縮する方法
・企業ごとの面接日をまとめる
・格安、早割チケットの購入
・早朝の安いチケットを購入
・JR+ホテルパックの活用
・帰りを高速バスに変更
・費用が安くなる日曜の宿泊を活用
・web面接の企業を選ぶ
効率よく計画を立てる
地方から東京で就活すると交通費や宿泊費が高くなります。できれば、東京に来たときに複数の会社説明会、一次面接をまとめたいですよね。一次面接は日程調整が容易のため、効率よく計画を立てましょう。2~3日泊まって、行き来する回数を減らすことで交通費を削減できます。
全て計画を立てて進めないと最悪、一日おきに東京へ出向くことになります。
何事も計画を立てることが大事です。
日程が決まれば、チケットを早割で購入したり、宿泊を要するなら、安い日曜宿泊を活用するとよいです。
交通費用を通常より安くする
費用を浮かす方法がいくつかあります。
新幹線、飛行機+宿泊代のパック
格安チケットセンターを利用する以外に、JRもしくは飛行機とホテル代がパックになっているプランがあります。
・JTBダイナミックパッケージ
・楽天トラベル
・じゃらんパック
宿泊分安くなります。
高速バスの活用
高速バスは費用を大きく減らすことができます。新幹線のおよそ半額程度ですからね。
ただ、注意点としては交通事故渋滞に巻き込まれれば、面接に間に合わなくなります。よって、帰りのみに使用しましょう。
就活サイトを利用する
ロンドンブーツの淳さんがアンバサダーを務めている『0円就活』は面接に関わる交通費は全額負担してくれます。
おまけにリクルートスーツも無料で貸してくれます。まさに『0円就活』です。ほんと今は便利になりましたね。
ただし、どの企業でも交通費がゼロになるわけではありません。0円就活に登録している優良企業1000社(google、Yahoo!、ソフトバンクなど)に限定されています。
詳しくはこちらを参考に
オンライン面接を活用する
web面接を実施している企業はかなり多くなりました。対面式よりwebで行っている企業へアプローチすると交通費は大きく減らすことができます。
面接方法を選択できるならwebにしましょう。最近は最終面接までオンライン面接になっている企業があります。
どうしても交通費をかけたくない人はオンライン面接をしている企業にエントリーしましょう。
逆求人サイトを活用する
家に居ながら就活する方法があります。
通常は企業を調べてあなたからアプローチしますが、逆求人サイトの登録すれば、企業側からあなたへオファーが届きます。よって、プロフィールを充実させるとメールで声がかかります。
web面接を活用している企業が多いので登録して損はありません。
まとめ
ほとんどの企業では交通費の支給はありません。一部の企業で面接時にかかった交通費を支給する場合があります。
その場合、企業によって支給される額は全額、片道、上限設定、一律負担など異なります。
少しでも交通費の負担を軽減するには計画を立て、まとめて効率よく就活することが重要です。オンライン面接を実施している企業に絞ると安くなります。
逆求人サイトや就活サイトを使って少しでも費用節約していきましょう。