【第二新卒と既卒の求人】どっちで応募すればよい?有利、不利な点

求人広告では第二新卒、既卒という言葉が多く使われています。自分はどっちで応募すればよいか迷いますよね。
はたから見れば第二新卒と既卒は同じように見えますから。ではあなたはどちらに応募すればよいのでしょうか?
また、それぞれの有利、不利な点があるので解説していきます。
私は大手企業の新卒・中途採用活動を15年以上している現役面接官の「はれきち」です。採用する側の立場で、あなたの悩みを少しでも解決できるよう合否のポイントをぶっちゃけて配信しています(Twitter版はこちら)。
- 第二新卒とは新卒で入社し3年以内に辞めている
- 既卒とは卒業後一度も正社員として働いたことがない
- 第二新卒は選択肢が多い
この記事を読むと第二新卒と既卒のどちらに応募すればよいかわかります。また、利点、不利な点を把握することで面接に役立てることができるようになります。
企業は卒業してすぐなら既卒、3年以内なら新卒を欲しがる
第二新卒と既卒の違い
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第二新卒や既卒という言葉は人事部や採用者の中では一般化されていますが、世間では一般化されていません。
第二新卒とは
第二新卒は次に該当する人を呼んでいます。
- 第二新卒の条件
- ・高校、専門学校、大学、大学院を卒業している
・正社員として新卒採用された
・入社して3年以内に退職
正社員として新卒採用されたが、3年以内に辞めて、転職を目指している人を第2新卒と呼んでいます。高卒、専門卒、大卒、院卒から3年未満を指しています。企業によっては正社員に一度もついていなければ、第二新卒と呼びません。
ただし、マイナビでは契約社員、派遣社員と社会人経験があれば、第二新卒と定義しています。
第2新卒の定義は企業と求人サイトで考え方が違う
既卒とは
既卒とは次の条件に当てはまる人を呼んでいます。
- 既卒の条件
- ・高校、専門学校、大学、大学院を卒業している
・正社員として採用されていない
・3年未満は新卒扱いと同等で扱われる
高校、専門学校、大学、大学院を卒業してから一度も就職をしていない人を指します。卒業後、3年未満であれば新卒扱いされ、それ以上となると中途採用扱いになります。
企業の感覚では既卒で新卒扱いされるのは1年だけです。厳しいところだと既卒1年目でも中途採用扱いになります。
3年未満なら新卒採用と受けられるが現実的には1年未満まで
どっちに応募するか決める

求人や転職サイトには正社員、契約社員、アルバイトの雇用形態の他に第2新卒歓迎、未経験者歓迎、既卒者歓迎、中途採用、学歴不問などと書かれています。
どちらの求人企業の枠に応募するか迷いますよね。
でも企業から考えると採用方法は2つしかありません。新卒採用と中途採用の2つかないのです。
第2新卒者の場合
第2新卒者は当然第2新卒の求人に応募できます。そこで問題になるのは、既卒や中途再採用枠で応募はできるのでしょうか?
答えはできます。
第2新卒者は新卒採用以外の枠で応募できると考えてよいです。選択肢が多いのです。企業はなるべく若い人を募集しているのです。
40、50代を入社させるなら幹部候補として雇います。その点、20代の第2新卒は役職を与えなくて済みますし、職場内のバランスも崩れません。
既卒者の場合
既卒者は既卒用だけでなく、新卒枠に応募ができます。求人及び転職サイトに既卒OK、既卒歓迎と書かれているなら応募できます。
ただし、第二新卒には社会人経験をしていないため応募できません。
通常3年以内であれば、新卒扱いされるので就活生と同様に就活できます。しかし、そこには高い壁が存在します。企業は既卒より新卒を優先するからです。
第二新卒者 | 既卒者 | |
第二新卒枠 | ◎ | × |
既卒枠 | ○ | ◎ |
新卒枠 | × | ○ |
中途採用枠 | ○ | △ |
※第二新卒は既卒や中途採用枠に応募できるので、選択肢が広いのが特徴です。
第二新卒、既卒の有利な点

第二新卒と既卒のそれぞれの有利な点を採用者側の目線で解説していきます。
第二新卒が有利な点
《既卒に比べて》
①基本的な社会人マナーを習得している
②お客様や上司の対応に慣れている
③仕事に対して順応性が高い
基本的な社会人マナーを習得している
一番は社会人経験があるということです。これは社会人1年目を想像してください。社会人1年目では企業の戦力にはなりません。
挨拶、言葉遣い、ビジネスマナー、電話の取り方、かけ方、名刺の渡し方など業務以前のことで時間が取られるからです。
第二新卒はこの業務以前のことを教える必要がありません。基本的なビジネスマナーを教育する時間が省けるのです。ここが一番のメリットなのです。
企業では【時間=コスト】と考えていますから。
お客様や上司の対応に慣れている
新人の仕事は簡単なことから始めます。お客様との電話対応や上司から指示されたことを実施することです。
前職での経験があるため、一度教えるとコツをつかむのが早いです。
上司や同僚への報告・連絡・相談が新卒、既卒と比べて大切さがよくわかっているからです。企業という組織の中で働いたことがあるため大変さを理解しています。
仕事に対して順応性が高い
仕事をしたことがある人、したことがない人では大きな違いがあります。仕事に対して受け入れる姿勢ができています。
ビジネスの基本ができているので、ノウハウを吸収すれば業務をこなすことができます。
正社員として働いたことがあるので責任をもって取り組むことができるのです。
既卒が有利な点
《第二新卒に比べて》
①企業の色に全く染まっていない
②即採用される
企業の色に全く染まっていない
一度も企業に雇われていないので、先入観がありません。よく言えば手を抜かないのです。
上司に指示されたことをしっかり守ります。第二新卒は必ず前の会社と比べて、残業が多い、ボーナスが少ないなど比べる対象があります。
悪いことがあればモチベーションが下がってしまいます。その点、既卒は比べる対象がないので文句を言いません。
即採用される
定職についていないため、最終面接で合格すると「来週の月曜日から来てください」と言っても可能なのです。
第二新卒は前職をまだ辞めてなければ、数ヶ月は待たなければなりません。早く人材がほしいならば、既卒は助かるのです。
第二新卒、既卒が不利な点

第二新卒と既卒のそれぞれの不利な点を採用者側の目線で解説していきます。
第二新卒が不利な点
《既卒と比べて》
①前職を辞めた理由が重要視される
②すぐに就職できない
前職を辞めた理由が重要視される
第二新卒が面接時に必ず聞かれることがあります。それは「なぜ、前職を辞めたのですか?」という質問です。
・仕事がつまらなかった
・人間関係が嫌になった
・体力的にきつかった
このような本当の理由をダイレクトに伝えると落とされてしまいます。面接官が納得できる理由が必要になります。
すぐに就職できない
前職を辞める間際に就活をするため、即採用となっても就職することができません。引継ぎを考えると辞めるまでに1~3か月はかかるのです。
まだ、辞めることを伝えてなければ、引き留めされたり、引き継ぎに相当な時間を要することがあります。長いと6か月以上かかり、それを理由に不採用となる場合があります。
既卒が不利な点
《第二新卒と比べて》
①社会人経験がない
②新卒採用されていない
③仕事に対して順応性が低い
社会人経験がない
採用者側から考えると既卒は社会経験をしていないため、不利になります。採用しても社会人マナーや電話対応を一から教える必要があるためです。
そのため既卒より第二新卒を希望する企業が多いのです。
新卒採用されていない
なぜ新卒採用されなかったか原因があると判断されます。面接した時に回答として多いのが、就活するのが遅かった、研究を優先しすぎた、公務員試験に落ちたというものです。
本当の理由はすべての面接に落ちたわけですからね。
③仕事に対して順応性が低い
仕事をしたことがない人は上司から指示されても報告や相談ができないです。正社員として働いたことがないので責任感が弱いのです。
正社員はアルバイトの延長ではないことを認識しなければならないのです。
第二新卒と既卒の強み

第二新卒と既卒の強みは両方とも「若さ」です。20代での転職は選択肢が非常に多いのです。40、50代の転職は実績tと経験がものをいいます。
その点、第二新卒と既卒は20代のため転職が非常にしやすいです。第二新卒は実績をアピールしなくてもやる気を見せれば、雇われるのです。
既卒は卒業して最初の1年が勝負となります。新卒採用の人数が足りない企業が必ずあります。そこを狙えば、即採用となります。情報収集が勝負となるのです。
第二新卒及び既卒おすすめサイト
UZUZ

大卒だけでなく、高卒、専門卒、短大卒とバリエーションが豊富。
入社を強要されず、自分が納得する企業のみにエントリーできます。エージェントがガツガツしてないのがいいですね。
公式サイトはこちら>>UZUZ
就職Shop

正社員の登録企業が多く、第二新卒、既卒案件が豊富です。
何といっても大手のリクルートが運営しているので、信頼度が高いですね。20代という若さを武器にできるサイトです。社会人未経験案件が多いので、既卒は必見です。
公式サイトはこちら>> 就職Shop
派遣やフリーターは強みにならない
手っ取り早いのは正社員ではなく、派遣社員やフリーターとなることです。ただ、採用側としては派遣社員を10年やった、契約社員を10年経験したと言われても実績と評価してません。
正社員でどんな職について、どんな経験をしたのかが重要視されます。決して、自分に妥協して流されてはいけません。
まとめ
第二新卒は既卒枠、中途採用枠にエントリーができるため、選択肢が非常に広く、合格率が高いのが第二新卒です。
注意したい点は3年以内に2つ以上の企業を辞めていたら、長続きしない人と捉えられるで注意しましょう。
一方既卒は新卒枠で就活ができます。ただし、大学4年と同様に就活はできますが、ハードルは高いと言えます。卒業して、1年以内が勝負となります。2年、3年と企業から遠ざかると就職が厳しくなるからです。
安易に派遣社員、契約社員、フリーターに流されないよう、しっかり正社員で登用してくれる企業を探しましょう。企業は契約社員から正社員への道ありと甘い誘惑をチラつかせますが、かなりハードルが高いと認識しましょう。
第二新卒と既卒の利点を活かして、再就職に取り組んでください。